全都立学校の児童生徒及び教職員が利用する生成AIサービス「都立AI」が、6月に東京都庁にて開催された「都庁DXアワード2025」サービス部門において、最優秀賞である「知事賞」を受賞した。本サービスの基盤構築を担当したコニカミノルタジャパンが8月1日、発表した。
「都庁DXアワード」は、東京都が所管する局・部門の中で、特に優れたデジタル活用・業務改善の取り組みを表彰する制度。
「都立AI」は、児童生徒がこれからのAI時代において必要とされる資質・能力の育成、教職員の業務負荷軽減などを目的とし、2023~2024年度の生成AI研究校における実証を経て、今年5月より全都立学校256校にて展開を開始した生成AIサービス。コニカミノルタジャパンはこれまでの教育事業で培った知見とAI基盤構築技術を活かし、児童生徒及び教職員約約16万人が、安全かつ円滑に利用できる都立学校専用の教育用生成AI基盤を構築した。
「都立AI」は、教育現場の様々な場面で即時的に利用できる機能を搭載しており、学習活動や校務をサポート。児童生徒の入力した内容は生成AIの学習に利用されず、不適切なやり取りを防ぐフィルタリング機能を搭載しているため、安心・安全な利用が可能。また最新の生成AIモデル GPT 4o-mini以上の仕様に対応しており、従来のGPT-4に比べ高速かつ低コストでの応答が可能で、円滑な利用を実現している。
「生成AIを教育現場にも活かしていくことは、教育の現場に携わる私たちが避けることのできないテーマです。一方で、民間企業と教育現場とでは、生成AI活用のスピードにある程度の差があるとも感じています。児童・生徒を取りまく社会に、生成AIがすでに浸透していることを考えれば、今できることから着手して教育現場に反映していくことがとても重要だと思っています。
都立AIの拡張性を生かし、これからも、現場の教員の声を聞いて、機能を随時アップデートしていきたいと考えています。都立AIの活用によって、児童・生徒にとって『楽しく、将来的にも役に立つ授業』の実現と、教職員の校務改善が両立されることを目指しています」。
都教委のプレゼンテーションおよび表彰式の模様は、下記の東京都デジタルサービス局の公式YouTubeチャンネルで公開されている。
「都庁DXアワード2025」プレゼン及び表彰式の様子(公式YouTube)