大阪電気通信大学は今年度、理系科目初となる「AI講師」を物理学および数学の授業に導入した。本取組では、DOUが提供するサービスをカスタマイズ。大規模言語モデル「ChatGPT」を活用し、学生一人ひとりの学修履歴や習熟度に応じた個別最適なサポートを実現する、理数系基礎教育の新たな教育モデルを構築する。

大阪電気通信大学では「デジタルスキルで人生を切り拓け」の方針のもと、社会や人生に役立つデジタルスキルが身につく教育を全学的に実践しており、その一環として4月から工学部電気電子工学科1年生の「物理学1・演習」において「OECU AI講師」の運用を開始した 。これまでAIは英語(言語)教育やキャリア教育などで活用されているが、理系科目への導入は今回が初めての試み。
本サービスは、DOUが提供するシステムを、同学の物理学・数学の基礎教育に関する知見に基づいてカスタマイズした。授業の冒頭では、AI講師が学生個人の過去の学修履歴や理解度を分析し、一人ひとりに最適化された復習問題を提示 。出題形式は穴埋めだけでなく、ノートに書いた計算過程を写真に撮ってアップロードする筆記形式にも対応しており、AIがその内容を解析してフィードバックを行う 。学生が解き方に迷った際はチャットを通じて質問することで解答へと導く設計となっており、得られたフィードバックは個別のデータベースに蓄積され、継続的な学習サポートに活用される。
また、同学ではAIにすべてを委ねるのではなく、教員や大学院生のティーチングアシスタント(TA)による対面サポートを組み合わせることで、「人間+AI」が連携して安全かつ正確に学べる体制を重視。AIを単なる効率化のツールとしてではなく、自らの思考を深め、複雑な課題を解決するための「使いこなすべきパートナー」と捉えることで、デジタルネイティブ世代が、どんな時代でも通用する地力を身につけることを目指している。