東京・渋谷区内の教育機関で「闇バイト」を見極める力を身につけるための出張授業が、ディップ㈱と(一社)渋谷未来デザインが共同で発足した「渋谷闇バイトゼロプロジェクト」により、7月3日(金)・10日(金)の2日間にわたり開催された。
10日(金)の東京都立第一商業高等学校で行われた授業では、警視庁 匿名・流動型犯罪グループ対策本部も登壇し、生徒たちに向けて防犯の講義を実施した。

ディップが発表した調査データによると、高校生の「闇バイト」という言葉の認知率は約9割にのぼる一方、実際の情報を前にすると約7割が「普通の求人と見分けがつかない」という結果になっている。さらに、都内においては高校生の4人に1人が怪しい求人に接触しているという実態が浮き彫りとなった。
「闇バイトという言葉は知っているが、実際の求人に潜む手口は見抜けない」という認識の差が、若者が無意識に犯罪に加担してしまう要因の一つになっている可能性がある。そこで、学生のアルバイトへの応募が急増する夏休みを前に、若者たちが正しい知識を持って安全に仕事を選べるよう、今回の出張授業を実施した。

闇バイトに関するクイズを出題
7月10日に行われた都立第一商業高等学校の授業では、導入として高校生のアルバイト実態や将来の就職活動を見据えたキャリア形成の重要性について解説。「自分にできるか」「時給が良いか」など条件面に偏った仕事探しが怪しい求人に接触してしまうリスクを高めている現状を提示した。
続くワークショップでは、そのような罠から自衛するスキルを養うため、知的エンタメ集団「QuizKnock」と共同制作した「闇バイト判別クイズ」に生徒全員で挑戦。具体的なチェックポイントを学ぶことで、SNS等で怪しい情報に触れた際、違和感に気づけるよう意識の向上を図った。

防犯講話で闇バイトの危険性を伝える
防犯講話のパートでは、警視庁の匿名・流動型犯罪グループ対策本部から、若者を狙う犯罪の恐ろしさと加担防止について具体的な解説が行われた。SNS等を通じて安易に「闇バイト」に応募することは、人生を台無しにするという厳しい現実を提示。
また、銀行口座やスマートフォンの売買・譲渡は重大な犯罪であることを、法改正の背景も交えて強調した。 最後に、身分証などを送ってしまい脅されている場合でも、引き返せることを伝え、一人で抱え込まずに警察や周囲の大人へ直ちに相談することを強く呼びかけた。
授業を聞いて、闇バイトの怖さを改めて実感しました。危険がすぐ身近にあることを知って身が引き締まる思いです。本来、アルバイトは社会の役に立つ素晴らしいことのはず。怪しい求人に加担して人生を壊してしまわないよう、情報を確かめて判断する知識や『見る目』を育てたいと思います。
これからは自分で勝手に決めず、親にも確認しながら安全に仕事を探します。そして、もし友人から怪しい誘いがあったとしても、しっかり断るだけでなく、友人を止められる立場になりたいです。