全国どこの自治体に転出入しても自動でデータ連携ができる――この実現フェーズが近づいている。
デジタル庁では、全国共通で教育データの真正性を担保するための“教育分野の認証基盤”について制度・技術要件の整理を進めてきた。
組織認証にはGビズID、個人認証にはマイナンバーカードに搭載された「公的個人認証」を活用する方向性が示されており(マイナンバー自体は使用しない)、全国どこでも同じ方式で安全にデータ連携できる基盤づくりが進んでいる。
学籍情報やアカウント情報の連携については、OneRoster標準を用いたRosterサーバによる実証が既に行われており、名簿情報をAPI連携することで転出入時の自動処理完結を目指す。これについては高校入試事務のデジタル完結として静岡県で実証され、17のプロセスをオンライン化することで関係者の業務負担を大幅に削減した。
2026年度は全国展開に向け、自治体・学校の導入支援(モデルスケジュール提示)が進む段階にある。
ただし「100%の一斉実装」を当初から目指すわけではなく、「できる自治体から段階的に」というソフトランディングが現実的な進め方として示されている。
あわせて、個人が全国どこに転居しても自分の教育データにアクセスできる仕組みの制度設計も検討が進んでおり、将来的には生涯を通じた学びのデータ活用が視野に入る。教育データ連携は、校務の効率化だけでなく、学習者の自己理解や学びの選択を支える基盤として、次の段階へ向かっている。