京都大学総合研究推進本部(KURA)は5月、教員の英語論文作成や投稿・出版までを包括的に支援するエコシステム「かがやく」の運用を開始した。本取組は2025年度の寄付プログラムなどの支援を受けて実施されるもので、AIを活用した論文執筆支援ツールパッケージ「エディテージ PLUS」(提供元:カクタス・コミュニケーションズ)の導入を柱としている。

大学教員の約8割が研究時間の不足を認識しており、特に論文の作成や公表が大きな負担となっている背景がある。また、非英語圏の研究者は英語での執筆において、時間面や査読での採択率において不利な状況に置かれやすい。同ツールは「Paperpal」などのAI技術を搭載し、英文校正や文献検索、科学イラスト作成などのプロセスを一元的に効率化する。
全学導入に先立ち、2024年から医学部附属病院や全学を対象とした段階的なトライアルが実施された。利用した教員の70〜80%以上から「作業効率化に寄与した」「今後も使用したい」との評価を得て、有効性と分野横断的な需要の高さが確認された。
パッケージを提供するカクタス・コミュニケーションズとのパートナーシップのもと、AIツールの提供にとどまらず、ウェビナーやメンターシップによる個別指導などの教育基盤も組み合わせて提供する。効率化と教員の能力向上を両立させ、研究成果の国際的な発信力向上と社会還元を目指す。