文部科学省は7月7日、2026年版の「科学技術・イノベーション白書」を公表した。
本白書は、科学技術・イノベーション基本法に基づき、政府が科学技術・イノベーション 創出の振興に関して講じた施策を報告するもの。年度ごとの話題を特集する第1部、年次報告である第2部で構成される。
特集では、第7期基本計画の初年度として、計画のキーワードの一つである 『科学とビジネスの近接化』を切り口に、ノーベル賞受賞者のインタビュー等を交えながら、同計画が目指す方向性を分かりやすく解説している。

今回の白書では、近年の日本の研究開発水準に対する強い懸念が示され、国際的な競争力を取り戻すための投資拡充や、基盤整備の必要性が前面に出された内容となっている。日本の研究力を再び世界トップレベルへと引き上げるため、国としての投資拡大とイノベーション創出の基盤強化が急務であると指摘した。
また、長期にわたる基礎研究の重要性についても言及。一例として、昨年ノーベル賞を受賞した大阪大学の坂口志文特任教授や京都大学の北川進特別教授の功績を紹介。優れた研究成果が生み出されるまでには数十年の歳月を要することがあるとし、研究者が安定して研究に専念できるよう、多様かつ継続的な支援の重要性を訴えている。
さらに同省は、今回の白書を広く周知し科学技術への関心を高める試みとして、TVアニメ「攻殻機動隊 THE GHOST IN THE SHELL」とタイアップした「科学の未来にDIVEせよ。」というポスターを全国の教育機関などに配布することも発表した。
本ポスターを通じて、多くの人が最先端技術や未来社会の在り方に対する関心を高め、科学技術への好奇心を広げる入口となるよう期待を寄せている。