文部科学省は8月31日、2024年度の「教育委員会の現状に関する調査」の結果を公表。調査結果を踏まえて、全国の都道府県知事や教育委員会等に対し、教育行政の適切な運営を求める通知を発出した。調査結果から、会議の活用不足や委員構成の偏りなど、複数の課題が明らかになっている。
通知ではまず、首長と教育委員会が協議する「総合教育会議」について、2024年度に一度も開催しなかった市町村等が247自治体(14.4%)に上ったことを指摘している。いじめ等の緊急事態に関する協議を行った市町村等も7.4%にとどまっており、首長の権限と責任で適宜開催するよう求めた。また、教育委員会会議についても、65.2%にあたる1120自治体で傍聴者が0人であり、会議の公開や議事録公表による透明性確保を促している。
教育委員の選任に関しては、2025年3月末時点で保護者委員が不在の市町村等が68自治体、女性委員が不在の自治体が24あった。「2030年までに女性委員がいない教育委員会を0にする」との政府の第6次男女共同参画基本計画での目標達成に向け、速やかな選任を求めている。
さらに、法律で義務付けられている教育委員会の活動状況の点検・評価を実施していない市町村等が36自治体、実施していても学識経験者から意見聴取を行っていない自治体が236自治体に上った点も問題視し、速やかな是正を求めた。
加えて、学校教育の専門的指導を担う指導主事が未配置の市町村等は393自治体(22.9%)に上り、人口5000人未満の自治体で特に未配置の割合が高く深刻となっている。文科省は事務処理体制の強化に向け、近隣自治体との協議会設置や指導主事の共同設置など、広域連携をより一層推進するよう要請した。