文部科学省は7月6日、2024年度の「国際研究交流の概況」の調査結果を発表した。新型コロナウイルス感染症の影響で激減していた研究者の海外派遣や海外からの受け入れ状況が、前年度に引き続き着実な回復基調にあることが明らかになった。
本調査は、国公私立大学、高等専門学校、独立行政法人等と諸外国との年間の研究交流状況等を把握し、国際交流推進施策に関する基礎資料とすることを目的として同省が毎年実施している。
調査は国内の大学や独立行政法人など839機関の2024年度の実績をまとめたもの。海外への1か月以内の「短期派遣」は11万5767人(前年度比8.6%増)に達し、コロナ禍前の2018年度の7割弱まで回復した。1か月を超える「中・長期派遣」も4028人(同11.2%増)と、コロナ禍前の水準に近い4000人台を回復している。
一方、海外からの「短期受け入れ」は1万6039人(同10.8%増)と順調な伸びを見せた。「中・長期受け入れ」は1万2697人(同0.8%減)と微減したものの、コロナ禍前の水準(1万2000〜1万5000人)をしっかりと維持している。
機関種別で見ると、派遣・受け入れともに国立大学が大きな割合を占めており、特に短期受け入れでは全体の約8割が国立大学に集中している。また、個別の機関では東京大学や京都大学、早稲田大学などが交流実績の上位に名を連ねた。
文科省は、今回の結果を受けて研究者の往来が回復傾向にあると評価。本調査のデータを今後の国際交流推進施策の企画・立案に活用し、引き続き研究者の海外派遣や受け入れの促進に注力していく方針を示している。