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学校施設

留守番時にも対策を「担任の先生に聞く、小学生の防犯に関する意識調査」

2018年8月20日
進路・防犯教育特集

ALSOKは昨年4月から今年3月末までの期間、小学校の担任教諭を対象に、小学生の防犯や生活に関するアンケートを実施。その結果を「第3回 担任の先生に聞く、小学生の防犯に関する意識調査」としてまとめた。

ネットのリスク教育は低年齢化
情報発信時の注意点を指導

アンケートの対象者は、同社が2004年から社会貢献活動として取り組んでいる出前授業「ALSOKあんしん教室」を実施したクラスの担任教諭1031名。児童の防犯意識、被害状況、留守番時の注意点、インターネットのリスク教育について聞いた。

児童の安全への危機意識について(ALSOK提供)

児童の安全への危機意識について(ALSOK提供)

約4割が意識向上を実感 事件発生地域ほど高まる

現在担当しているクラスの児童たち自身の「安全・安心」への危機意識については、「以前(昨年)より高まっている」が約4割(40・7%)という結果になった。特に、昨年3月末、登校中の児童が連れ去られ殺害されるという事件が発生した千葉県では、「児童の危機意識が高まっている」と回答した教員の割合が全国集計地よりも10・9%高い51・6%だった。前年に誘拐・監禁されていた女子中学生が保護された埼玉県においても同様の回答傾向があり、重大事件の発生した地域ほど意識の高まりが顕著に見られた。

小学校における児童の防犯意識向上を目指す取組としては、「集会・ホームルームでの注意喚起」が最も多い76・3%。次いで「学校だより」など紙媒体での注意喚起(72・8%)が多かった。ゲストティーチャーによる授業など、防犯に特化した授業での指導は全体の3割程度に留まる。警視庁が推奨する「参加・体験型の被害防止教育」の実践が課題だ。

留守番前に注意喚起“いいゆだな”の約束

自宅で留守番中に「不審者が訪問してきた」「不審な電話がかかってきた」という経験のある児童の有無を聞いたところ、10・6%(109人)が有りと回答。そのうち、不審な電話があったのは85クラス、不審者の訪問は34クラス(複数回答)だった。

同社は、留守番中の子供を狙った犯罪防止のために、犯行者に「子供一人で留守番していることを悟らせない」ことが大切だと提唱する。留守番前の約束事として、家のカギをみせない、家の周りをよく見る、郵便受けをチェック、誰もいなくても「ただいま」と言う、中に入ってすぐ戸締り(「いいゆだな」)の徹底を啓発している。

リスク教育の必要性は8割以上が実感

インターネットのリスク教育については、「以前(昨年)より教育の必要性を感じる」と回答した教員が84・8%と高い割合を占めた。学年が上がるほど、実際にリスク教育を実践している(予定している)割合も高い傾向にある。6年生は96・5%、次いで5年生は85%。一方で、1年生も27・6%と前年より4・9%上昇。指導が必要な学年の低年齢化が進んでいる。

具体的に実践しているリスク教育は、「個人情報や顔写真の公開・送信」が全ての学年で5割以上と最も多い。「情報の受信・閲覧」よりも、情報を発信する際の注意点について指導を行う傾向が強く見られた。高学年では「ネット内いじめ」に関する指導も7割以上となっている。

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2018年8月20日号掲載

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