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教育ICT

ロボットの身体性が「情意」を引き出す

2018年12月4日
対談

RoBoHoNを開発した高橋智隆特任准教授(東京大学)とRoBoHoNでプログラミング教育を実践した松田孝校長(小金井市立前原小学校)が対談した。

本対談は関西教育ITソリューションの公開セミナーでフルノシステムズが提供した。

RoBoHoNで実践した松田校長(左)とRoBoHoNを開発した高橋氏(右)

RoBoHoNで実践した松田校長(左)とRoBoHoNを開発した高橋氏(右)

「プログラミング教育は現代の砂遊び」と語る松田校長。同校の高学年はビジュアルプログラミングにとどまらずBASICやJavascriptにも挑戦するなど積極的に取り組んでおり、コミュニケーションロボット「RoBoHoN」がやってきたことで、さらに新たな可能性が見えてきたと語る。

当初、「RoBoHoNをスクラッチでプログラミングする」ことを想定して高学年で活用。第一段階「RoBoHoN」を知る、第二段階はプログラミングを通して「RoBoHoNと交流」。第三段階では実験的な授業も実施。機械学習について理解を深める授業で、「理想の上司」についてRoBoHoNが「優しさ」「仕事のスキル」2観点から判断パターンを1万回学習することで「良い上司か否かを判断できる」ことを学んだ。

今年は、小学2年国語でRoBoHoNを活用。「好きなものを発表する」授業では、RoBoHoNが「ゆっくり話す」「早口で話す」「情報不足」の発表をして子供たちに「わかりやすい発表」について考えさせた。

低学年での活用を始めた理由はRoBoHoNの「身体性」にあるという。「身体があることで、子供はより注目し、様々な感情を引き起こされると共に、ロボットが簡単にできること、人間には簡単だがロボットには難しいことがあることを、より身近に感じる」

高橋氏は「ロボットができることはほとんど、スマホでもできる。しかしRoBoHoNのように身体性があると、今日はいい天気だね、ただいま、などと声をかけたり、愚痴をこぼしたりなどするようになる。これはものすごいデータ量となる。人の情意など何かはっきりしないが明確に働く感情を引き出すことができるものがロボットの身体性にあり、これらはスマホにはない機能。この機能を今後どう活かせるか。ここに未知の可能性があり、日本ならではのITの発展につながるのではないか」

さらに「付け加えることは簡単。難しいのは、これまでやってきたことを削除すること。毎日学んでも追いつかないほど学ぶべき変革が起きている今、現在の教育内容も、削除できるものがあるのではないか。プログラミング教室をやっていると、ものすごいアイデアを持つ子供が発見できる。大人のアドバンテージが少なくなっている」と語り、松田氏は「『今日の目当て』は、もうなくしたほうが良い。その日の発見や実践と活動をしっかり振り返ることこそ大事。今の子供はクラウドネイティブ。30年後に必要な力を育成するための新しい学びに挑戦し続けたい」と話した。

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2018年12月3日号掲載

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