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教育ICT

元気な小規模校を増やす!<5>「遠隔合同学習で町どうしがつながる」鹿児島大学大学院 山本朋弘准教授

2019年11月4日
連載

阿蘇郡南小国町×高森町

図形の分け方をタブレットPCを使って説明しあう

図形の分け方をタブレットPCを使って説明しあう

南小国町は、熊本県阿蘇の山間地にある自治体だ。美しい自然に恵まれた農山村に、小学校3校、中学校1校で児童生徒が学んでいる。南小国町は、以前から教育の情報化に力を入れていて、教員や児童生徒の積極的な活用を推進している。全ての教室に大型提示装置が整備され、1人1台のタブレット端末環境だ。タブレット端末はLTE回線でネットワークに簡単に接続できる。これら恵まれた学校ICT環境は、教育委員会と町長部局、校長、教職員の連携に支えられている。

りんどうケ丘小学校は、複式学級を有する児童数45名の小規模校だ。電子黒板やデジタル教科書、タブレット端末を教員や児童が積極的に活用して、複式学級等での指導にも有効活用している。

100名近い児童数の市原小学校では、1人1台のタブレット端末等を活用して、学校全体でICT活用による授業改善を展開している。特に、対話的な学びの場面では、タブレット端末を活用して相手にわかりやすく伝えるなど、相手意識を明確にした指導の改善が図られている。写真は、低学年算数の授業で、図形をどのように分けたかをタブレット端末で説明している様子だ。

昨年度から、近隣の高森町と連携しながら、テレビ会議システムで結んだ遠隔合同授業を展開している。接続している南小国町の中原小学校と高森町の高森東学園は、同じ小規模の学校である。両校をWeb会議システムでつなぎ、英語の遠隔授業を継続的に進めている。英語の授業では、即興でコミュニケーションできる力を高めていくことが今後求められる。遠隔の相手と1対1で即興的なスピーチを行いながら、コミュニケーション力を高めている。

この取組は小学校だけでなく、中学校でも展開している。南小国中学校と高森中学校においても、英語の遠隔授業で2対2の生徒どうしがやり取りする場面を設定して、即興で話す力を高める取組が進んでいる。英語の授業以外にも、お互いの地域の特色を伝え合い、共通点や相違点を協議する遠隔授業も展開され、異なる地域の特色を活かした取組が進められている。

遠隔合同授業では、学校規模が異なるとなかなかお互いの交流がうまくいかないことが多い。南小国町と高森町のように、同じ規模の自治体どうしが連携しながら、学校間の交流を深めていく取組によって、大きな効果が期待できそうである。

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2019年11月4日号掲載

元気な小規模校を増やす!鹿児島大学大学院 山本朋弘教授

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