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教育ICT

6年間の1人1台端末活用で分かったこと<東京都立三鷹中等教育学校>

2021年7月5日
能城茂雄 主幹教諭

能城茂雄 主幹教諭

全国の小中学校に1人1台端末が配備され、クラウド活用や学習者用デジタル教科書活用も始まった。そんな小中学生が「通いたい」「学びたい」と考える高等学校には、どのような環境が必要なのか。2016年度から東京都のICTパイロット校の1つとして、2020年度からは「Society5・0に向けた学習方法研究校」として1人1台端末活用に取り組んでいる東京都立三鷹中等教育学校では、当初より1人1アカウント・シングルサインオンでクラウドを活用し、LTE回線によるストレスのないネットワーク活用、MDMによる管理、充電は基本家庭で行う等、GIGAスクール構想の先駆けともいえる環境で取り組んできた。6年間の経験から、生徒の学びと端末の性能、1人1台端末とPC室の学びについて明らかになったことを同校の能城茂雄主幹教諭に聞いた。

PCの性能は学びに影響を与える

■初年度導入端末は堅牢性を最重視

2016年度は中学校全学年と全教員に、計560台の端末(WindowsPC)が配備されました。「堅牢性」「防水・防塵」な端末を希望したところ、体育で活用した際にうっかり蹴飛ばしても、水筒の中身を端末上にこぼしても壊れない、大変堅牢な端末が配備されました。

しかし、活用が進むにつれて問題も起こりました。

堅牢さを最優先したこともあり、端末のCPU性能は高いとはいえず、メモリも4GBで、立ち上がりに時間を要しました。また、OS更新やウイルス対策ソフトが稼働すると待ち時間が長く、使いたいときにすぐに使えない、ということも起こりました。

さらに、高校生になると、端末の活用率が落ちていきました。本校の高校生はスマートフォンの持ち込みと昼休みや放課後に連絡ツールとして使用することが許可されています。ちょっとした調べものや、アンケート回答等の教育用SNS利用については、スマートフォンのほうが素早く対応できる、と感じた生徒が多かったようです。

■端末の性能が向上
生徒の活用が変わった

端末の利便性を実感するためにも、少なくともスマートフォンよりも使いやすいと感じるスペックが重要であると感じ、東京都にその重要性を伝えたところ、2018年度の新入生に配備された端末160台は、CPUが第7世代インテル® Core™ i5プロセッサー、ストレージにSSDを採用し、性能が大幅に向上しました。

すると、生徒の活用が変化したのです。ちょっとした調べものやメモ、授業や部活動の連絡に端末を使うようになりました。「道具」としての活用が始まった、と感じました。これにより教員も安心して、端末を使った授業を展開できるようになりました。端末のWi-Fi機能は、家庭で使用する時やプロジェクター等に接続するときに活用しています。

■適切な活用を
快適な端末が支える

2020年度から「Society50に向けた学習方法研究校」の指定が始まり、この年の新入生から「Surface Go2LTEモデル」が配備されています。CPUはインテル® Core™ m3プロセッサー、メモリ8GB、内蔵ストレージはSSD128GBと、生徒用端末として十分なスペックのPCが配備されました。生徒は満足して日々、活用しています。日常的で適切な活用のためには、使いやすい文房具としての性能が大前提であると感じています。

PC室の役割が変わった

11台端末により、授業でPC室の予約がかち合うことは少なくなりましたが、11台端末で様々な活用に慣れたことで、パワフルなPC、大きなモニター、安定したネットワーク、広い机があるPC室ならではの魅力に、生徒が気付き始めているようです。

都ではCALL教室と呼ばれている本校のPC室は、更新時期である6年後を見越し、ストレージを圧迫しないシンプルなキッティングを施しており、現在もパワフルです。中学生用1室、高校生用1室あり、このうち1室は朝8時から下校時間まで自由に活用して良いこととしています。生徒はプログラミングや画像編集、協働作業など、自由に活用しています。

■メディアラボで検証をスタート

PC室の一角に「メディアラボ」を設置。生徒は自由に利用できる

PC室の一角に「メディアラボ」を設置。生徒は自由に利用できる

では、さらにパワフルな環境を生徒が自由に活用できると、どんな学びが生まれるのか。もっと創造力が刺激され、クリエイティブに発展していくのではないか。

それを検証したいと考え、アドビ社、インテル社との協力を得てスタートしたのが「メディアラボ」です。

仕様にはこだわりました。CPUは、第10世代インテル® Core™i710700Kプロセッサー、32GBの大容量メモリ、NVMe対応の高速なSSDを採用。校内LANも、メディアラボの8台は10GbEで構築。10GbEで接続された50TBのネットワークハードディスク(NAS)も導入し、ローカルな環境で思う存分、動画制作やプログラミング等に協働で取り組むことができるようにしました。今回導入された「DAIV」はマウスコンピューターのクリエイター向けブランドで、基本性能が高スペックであることに加え、柔軟にカスタマイズでき、性能と比較して低コストである点から選択しています。

作業しやすさを考慮し、モニターも4K対応315型のiiyama液晶を導入。これらのスペックを活かすアプリケーションとして、Adobe Creative Cloudのアカウントも提供しています。

eスポーツレベルのゲーム用PCを家庭に所持している生徒も、学校のハイスペックな環境に感動していました。その感動が、新たな活動のエネルギーになるのではと考えています。

■クラウドモデルをローカルで検証

新学習指導要領の教科「情報」では高度なプログラミング学習も始まります。クラウドモデルを協働しながらローカルで思う存分検証できる、そんな次世代PC室ともいえる環境が実現できました。「学校のPC室は、いつでも使えるクリエイティブな場所」であることが、高校生のクリエイティビティやSociety50時代を生き抜く力の育成にどのように寄与するのかについて、今後も検証、報告していきたいと考えています。

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