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教育ICT

アドバイザーを育成する 研修の目的は“端末を文房具として活用できる”こと<放送大学客員准教授/杉並区教育委員会済美教育センター・倉澤昭氏>

2021年8月3日
第78回教育委員会対象セミナー・東京

7月5日、東京都内で教育委員会対象セミナー「GIGAスクール構想 ICT機器の整備・活用」を開催。守谷市教育委員会、杉並区教育委員会、鴻巣市教育委員がGIGA端末配備後の活用推進や研修、体制整備のポイントを報告。1人1台端末を8年間活用している川崎市立川崎高等学校附属中学校が成果を報告した。


放送大学客員准教授/杉並区教育委員会済美教育センター・倉澤昭氏

学校長退職後の2014年より、杉並区教育委員会に所属して区内の学校を中心に、各地を訪問し、研修を行っている倉澤昭氏は、11台端末整備後の活用推進と研修のポイントについて話した。

…・…・…

2000~13年の13年間に学校長として赴任した3校で、ICTに関する研究を推進。2000年には、全教室にLANケーブルを敷設し、学校行事のライブ配信を地域メンターに行った。

■端末導入はゴールではない

本年3月、GIGAスクール構想の進捗状況を確認するため、自ら調査したところ、都内20地区のうち教員用端末と児童生徒用端末のOSが同じ地区は15地区であった。また、本年6月に訪問した4地区では、いずれもGIGA端末の配備は完了していたが、ネットワーク増強が終了しておらず、全台数の同時接続が可能なのは現状1地区のみであった。

地区によるばらつきはまだ多い状況にある。

端末導入のみで整備が終了するわけではない。端末故障時や忘れたときの対応、活用率向上のための方策、数年後に訪れる端末入れ替え時の対応、個別最適な学びへの対応に向けた整備や準備が必要である。

端末のみの整備では、主体的対話的授業改善は望めない。

電子黒板は不可欠であり、授業支援ソフトも極めて重要だ。

教育ビジョンや活用方針を明確にしたうえで端末や教材等を導入した地区は、その後、順調な運用が期待できる。ビジョンとICT活用の関係が不明確な地区の場合、効果的な活用の推進に疑問が残り、自治体間格差の拡大が懸念される。

■研修の目的に沿った仕組みを構築

研修の目的は「児童生徒が端末を文房具として活用できるようになる」こと。

このためのポイントがいくつかある。

まず、児童生徒への情報モラル徹底のためにも、教員の情報モラル研修は重要だ。児童生徒が勝手に友達のパスワードを変える、なりすましてログインする等といったことを起こさないための「学習規律」確立のためには教員の情報モラル感覚を育む必要がある。

次に、授業を理解している人材を研修の講師とすること。ICT支援員や導入業者が講師を務めることは多いが、授業のプロではないため、十分ではない。

ここで提案したいことは「退職教員からアドバイザーを育成すること」「ICT支援員の配置の工夫」「教員エバンジェリストの育成」の3点である。

ICT支援員を3校の拠点校に週3回配置することで、1校に週3回行くことも可能になる。

また、指導主事やICTアドバイザー等の研修補助を務めることで、ICT支援員が授業に関する活用の方法を学ぶことができる。

そこで、退職教員に対してICT活用研修を行い、アドバイザーとして育成してはどうか。個別訪問研修(後述)であれば1人のアドバイザーにつき年100回程度の研修に対応できる。

エバンジェリスト(ICT専門人材)は、3校につき1名程度の配備を目標にして現職教員の中から育成する。ICTの授業活用に関する支援・助言ができる力量を身につけるためには10名程度の少人数で年間10回程度、2年間かけて育成するペースが理想であると考えている。

研究授業等で授業力を高め、民間研修を含めた管外研修で視野を高める。近隣校から講師要請があった場合に出張できるように、教育委員会は、代替教員の派遣体制を整えておかなければならない。

■研修のポイント

教育委員会と学校では、ICT環境も活用方法も異なる。教育委員会は学校の実態や状況をよく理解し、現在のICT環境の不備について学校現場から情報を得たうえで検討し、補充していくことも大切だ。

ICTが得意な教員ばかりではないことから、教員の不安を払拭できる研修が必要だ。

例えば端末の活用は、まずは教員用端末1台からの活用から始め、グループに1台、11台活用と広げる「スモールステップ」での研修を繰り返し行うことが必要だろう。

学校は、11台端末活用を校内研修に位置づけ、意見交換・情報交換しながら推進することで学校全体のレベル向上が期待できる。

様々な学校訪問を経て、管理職の意識の差が学校の運用・活用の充実とスピードに大きく影響すると感じている。

■効果が上がる個別訪問研修

最も効果が上がりやすい研修が「個別訪問研修」だ。

これは、アドバイザーが個々の教員の授業を参観してアドバイスするもの。1教員につき1時間程度で終わるため、多忙な教員にとって負担も少なく、アドバイザー1人で年間約100回程度の訪問が可能だ。

私自身は、個別訪問研修を年間100回程度行っている。【講師】放送大学客員准教授/杉並区教育委員会済美教育センター・倉澤昭氏

【第78回教育委員会対象セミナー・東京:2021年7月5日】

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2021年8月2日号掲載

  1. 守谷市教育委員会教育指導課指導主事・嶋田知成氏
  2. 放送大学客員准教授/杉並区教育委員会済美教育センター・倉澤昭氏
  3. 鴻巣市教育委員会教育総務課主任・新井亮裕氏/学校支援課副参事・若林朋子氏
  4. 川崎市立川崎高等学校附属中学校教諭・藤澤泰行氏
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最新号見本2021年09月17日更新
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