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教育ICT

「深い学び」のポイントは見通しとふり返り 自分で全員で学びとる授業へ<久留米市教育委員会 教育ICT推進課兼教育センター 指導主事 関和浩氏>

2022年11月7日
第91回教育委員会対象セミナー・鹿児島

第91回教育委員会対象セミナーを10月11日、鹿児島で開催。1人1台端末活用について鹿児島県教育庁、武雄市教育委員会、久留米市教育委員会、高森町教育委員会が報告。1人1台端末活用のアップデートについて山本朋弘教授が提案した。


久留米市教育委員会 教育ICT推進課兼教育センター 指導主事 関和浩氏

久留米市教育委員会 教育ICT推進課兼教育センター 指導主事 関和浩氏

久留米市教育委員会(小学校44校・中学校17校・特別支援学校1校・高等学校2)では小・中・高等学校にChromebook、特別支援学校にiPadを配備し授業支援ツールやデジタルドリル(国語、算数・数学、社会、理科、英語)等を活用している。関和浩指導主事が現在の課題と今後の方向性を報告。

…◇…◇…

教育ICT推進課を新設

GIGA端末活用の推進役として20204月に教育ICT推進課を新設し、推進校を2校設置、20212月にGoogleのパートナー自治体プログラムに参画した。この教育ICT推進課設置が大きく貢献。好調なスタートを切った。活用が進むにつれ教員間で活用に差が生まれ始めており、中にはICTを活用することが目的となっている授業もみられることから、これらの課題を是正するための取組にも着手している。

2022年度は推進校が作成した「学習のこんな場面でこんなことができるようになった」等をまとめた100の実践集やICT推進リーダーが作成した校内実践活用レポート等を共有ドライブに格納し、市内の教員が活用できるようにした。

友達や教員をサポートできる力をつけることを目的に夏休みに有志の小学校5年生と中学校2年生を集めてジュニアICTリーダープログラムも実施。情報活用能力育成に向けて、久留米をPRする資料制作に取り組んでいる。

「考えを共有したが深まらない」ジレンマを解決

当初は「ICTを効果的に活用できない」という声もあった。授業改善は、GIGAスクール構想が始まったから取り組むものではない。学習指導要領が示す「主体的・対話的で深い学び」のために取り組むものである。そこで本市の目指す姿を「自分で」「全員で」学びとる授業とし、「くるめ版GIGAスクール授業DXガイド」を作成。学習意欲を喚起すること、個別・協働学習を意図的・重点的に位置づけた授業を目指し、端末を「深い学び」に活かす方法について再整理して教員と共有している。

「共有したが深まらない」ジレンマを解決するポイントは、見通しとふり返りの改善にある。学習履歴の活用はそのためのもの。では具体的にどう変えていくのか。

「導入」はこれまで教員の「一斉提示」が多かったが、端末を活用して、1人ひとりの気付きを共有することから始める。学習の「見通し」も、誰かが発表したものを皆で共有するのではなく、自分の見通しで進める。集団で考える際も、これまでは発表した数人の考えを共有していたが、クラウド活用により全員の考えを共有する。

「ふり返り」はこれまでは1時間のふり返りを書くだけで終わりがちでであった。クラウド活用により教員は1人ひとりのふり返りを評価しやすくなる。また、児童生徒は過去のふり返りを参照しやすくなる。これは、学びの定着を促し自己調整学習力の育成につながると考えている。ふり返りシート例やコメントのポイントも示している。ふり返りはキーボード入力も手書き入力も音声入力も可能だ。

自らの学びを進めやすくするため、「学びBOX」と称したフォルダをGoogleClassroom上に設置した実践では、フォルダに教員が作成したヒントシートや実際の授業板書の画像集を蓄積。児童生徒はいつでも参照できる。

ICTの効果的な活用についても共通理解を図った。本市では「3つの資質・能力の育成に有効であること」「限られた学習時間を効率的に運用できること」とした。

Google教育者認定資格を市負担で取得

2021年度からGoogle教育者認定資格の取得を推奨し、費用を市で負担している。

本市は中核市であるため、独自に研修を設定できる。中核となるICT推進リーダーを育成するため、2020年度はICT推進リーダー研修を全5回実施。2021年度からは、校長・ICT推進リーダー連絡協議会を年2回実施し、各校の実践も交流。活用の進捗に合わせてGoogle Kickstart Programコア研修やアドバンス研修を選択制で行っている。また、GIGAスクールサポーターが各教員に応じた支援ができるよう、学校訪問シートやChromebook活用チェックリストによりニーズに応じている。

データの可視化に着手

今後は使いやすい学習eポータルを整備。学習履歴はこれまでのGoogleWorkspace上に蓄積する形を継続。「データ共有を生かす活用」を進めるためには、まずは「蓄積」が必要であることの共通理解を図る。

校務もゼロトラストネットワーク環境の対応を進める。学習履歴や学力調査、心理検査結果等、客観性の高いデータにより個の変容を可視化。教員がデータ活用しやすいようにする計画でシステムの入れ替えを準備中だ。

【第91回教育委員会対象セミナー・鹿児島:2022年10月11日】

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2022年11月7日号掲載

 

  1. 鹿児島県教育庁 義務教育課 課長 加藤晴彦氏
  2. 中村学園大学教育学部 教授 山本朋弘氏
  3. 武雄市教育委員会 学校教育課 新たな学校づくり 教育監 徳永貞康氏
  4. 高森町教育委員会 教育推進員 古庄泰則氏
  5. 久留米市教育委員会 教育ICT推進課兼教育センター 指導主事 関和浩氏

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