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教育ICT

GIGA端末持参で「GIGAフェスタ」を開催 保護者一部負担でアプリを整備<松阪市教育委員会 指導主事 脇清人氏>

2023年3月6日
第95回教育委員会対象セミナー・名古屋

教育委員会対象セミナーを2月7日、名古屋市内で開催した。市原市教育委員会はGIGAスクールの環境づくり、渋谷区教育委員会は教育データの利活用、松阪市教育委員会はGIGAフェスタの開催、岐阜市教育委員会はデジタル・シティズンシップ教育、春日井市立藤山台小学校はクラウドと1人1台端末の活用について報告。当日の講演内容を紹介する。


松阪市教育委員会 指導主事 脇清人氏

松阪市教育委員会 指導主事 脇清人氏

三重県松阪市教育委員会(小学校36校・中学校11校)のGIGAスクール構想の推進に向けた取組について、子ども支援研究センター・脇清人指導主事が報告した。

…・…・…

11台端末環境の知見を活かす

松阪市は2011年度総務省「フューチャースクール推進事業」に参画し、実証校である三雲中学校で生徒11台端末環境を検証した。これを皮切りに、市内中学校3校をモデル校として11台端末環境を広げつつあったところでGIGAスクール構想が始まり、整備や活用面のノウハウを受け継いで取り掛かることができた。

児童生徒用端末は32GBiPad7世代、LTEモデルを導入。家庭学習を視野に入れ、誰一人取り残さないとの思いでLTEモデルとした。教員用iPadは先述のモデル校で前年度までに生徒が使用していた端末を教員用端末にリユース。コストを削減した。

■周囲を巻き込む

GIGA1年目となる21年度は、教員だけでなく、保護者、関係する地域の人を対象に説明会や模擬授業体験会を実施。実際に端末に触れることでこれからの学習が変わることを実感してもらった。学習の変化を知ってほしいと考え、市ホームページでは特に動画の発信に力を入れた。

今年度は学校・家庭・地域向けイベントとして「まつさかGIGAフェスタ2022」を開催。参加した子供には児童生徒用端末を持参してもらった。プログラミング大会、タイピングコンテストの他、プログラミング体験やタブレットの授業体験など参加型プログラムを用意。タイピングコンテストは会場に提示されるランキングを確認しながら何回でも挑戦できる仕組みとし、子供から大人まで参加した。

■オンライン学習日の設定で普及を推進

コロナ禍の緊急事態措置の際に児童生徒が自宅から取り組むオンライン学習日を4日間設定。小規模校で通学可能な学校も含め全校で実施することで、全教員に端末活用の機会を創出。普及の決め手の1つになった。活用支援の問い合わせ窓口として情報コミュニティサイトをMicrosoft Teams上に設置。当初は教育委員会が回答していたが、徐々に教員同士のやり取りが増え、ビデオ配信システムの活用やアプリの組み合わせなど活用を共有する仕組みが広がった。

■学びを止めないサポート体制

21年秋にサポートセンターを外部委託で開設。問題の切り分けができるようになり対応がスムーズになった。端末の故障や紛失時には、先に新しい端末を学校に送り古い端末を送り返す先出方式を採用し、学習を止めない仕組みになっている。

年度更新の際には卒業生の端末をリモートワイプ(端末のデータを遠隔操作で初期化する技術)で初期化。データの残留を防ぎ、教員の業務負担軽減にもつながった。

■長期休業中の持ち帰り学習を促進

21年度は、長期休業中の持ち帰りは1/2程度の学校に留まったが、22年度の夏季休業では活用データを参照することで、全校で持ち帰りができた。各校から夏季休業中の「持ち帰り学習計画書」を提出してもらい、通信量の把握とともに市内の学校で内容を共有。学校向け活用の手引きの配付や、保護者に対して活用時間の設定方法、紛失・トラブル時の対応をアナウンスし理解を図るなど支援した。

市教委はこれまでも、検温チェックのデジタル化や端末上でアンケートを配付するなど、学校と家庭をつなぐツールとして保護者が端末に触れる機会を作り、持ち帰り学習への保護者の理解と協力を促進してきた。

■アプリの一部を保護者負担に

今年度からアプリケーション使用料の一部を保護者に負担いただいている。既存の教材費からデジタル教材等への組み換えができる部分を精選し、実質の保護者負担が変わらないように配慮。制度開始までに、学校教育において11台端末の活用が必要不可欠であること、財政面において自治体負担が大きいことなどを十分に周知し、保護者への理解を図った。

研修面ではモデル校の取組発信に力を入れた。本市ではGIGAスクール構想以前から3つの中学校で実践が行われてきたが、小学校には実践モデルがなかった。そこで19年度から小学校モデル校においてプログラミング教育を開始。今年度のモデル校ではICTの効果的な活用について、授業づくり、家庭学習、教員研修、それぞれの切り口から取組の発信を行った。「まずは、やってみる」をテーマに、他校の教員が「これならできる」と感じて取り入れられる研修を心掛けた。

■今後の整備

来年度以降は新たな端末調達に向けた準備期間となり、今後の全体計画、予算確保、入札・調達を検討していく。学習eポータルやネットワーク環境なども検討が必要。同時に運用モデルの見直しも図る。本市では11IDのパスワード管理を市教委が行っているが、さらなる活用促進のため、学校判断でできることを拡大していく。

【第95回教育委員会対象セミナー・名古屋:2023年2月7日 】

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2023年3月6日号掲載

 

  1. 松阪市教育委員会 指導主事 脇清人氏
  2. 渋谷区教育委員会 教育指導課 指導主事 北浦明人氏、教育政策課 教育ICT政策係 係長 竹澤悠人氏
  3. 市原市教育委員会 指導主事 生田勲氏
  4. 岐阜市教育委員会 学校指導課 GIGAスクール推進室 主幹 栗本 光彰氏
  5. 春日井市立藤山台小学校 教諭 久川慶貴氏

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