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教育ICT

クラウドで入試・教務DX<田園調布学園中等部・高等部>

2024年4月26日
EDIX東京2024  出展社情報

田園調布学園中等部・高等部は「豊かな人生を歩める人になる」を掲げ、探究学習や海外研修の充実など様々な学びの改革を行っている。改革のためには入試や教務関係での教員の業務軽減が必要であると考え、クラウドに対応した校務支援システム「スクールマスターZeus」を導入。様々な改革に、より注力できるようになった。同校副教頭・教務部長を務める入英樹教諭と事務の小杉政史氏にシステム導入前の課題と経緯、導入後の成果を聞いた。

副教頭・教務部長を務める入英樹教諭(右)と事務の小杉政史氏(左)が中心になって教務・入試DXを進めた

導入前~カリキュラム変更等で教務負担が年々増加

つぎはぎのシステムに限界がきていた

校務支援システムをクラウド化する以前は、教科担当が成績処理したデータを、教務が教務システムに取り込む仕組みでした。教務システムはスタンドアロンの専用PCで一般の教員はアクセスできません。そこで教務は、生徒の成績や出欠データ等の教務システムに入力しなければならない内容を校内ネットワークフォルダに別表で作成し、教員は時間指定で入力、その後、教務が教務システムにそのデータを移すという手順でした。

年度更新については業者が来校して作業する必要がありました。さらに、カリキュラムが少しでも変更するたびに、帳票の変更をその都度システムに反映する必要もありました。しかも、業者によるシステム対応が難しい、もしくは費用が大幅にかかるカスタマイズが必要になる場合は学校関係のシステムに詳しい者が行うなど、様々な仕組みをつぎはぎしてきており、特定の担当に負担がかかっていました。

海外研修の充実にも力を入れており、1年間の留学や3か月のターム留学、海外大学進学協定校推薦制度(UPAS)を導入しています。そのため、成績表などの証明書類を英語で発行する必要があり、これを担当する教務部長の負担が年々増えていました。

オンライン出願への対応が必須に

中学入試については出願情報を願書からOCR(文字認識)により取り込み、修正して入試システムに保存していましたが、中学入試や高校入試が急激にオンライン出願に変わっており、本校も窓口受付ではなく、オンライン入試に早急に変更する必要がありました。

また、入学生が確定した段階で届出はOCR(文字認識)により入試システムへ取り込み、入学者データとして確定させ、教務システムにデータ移行しており、同じデータを何度も出し入れしている点も課題でした。

導入の経緯 解決したい課題を整理 わかりやすい仕組みに

旧システムによる調整・対応はもう限界であると考え、当時、教務と入試で同様のシステムを利用していたこともあり、喫緊である入試のシステムと共に教務システムも変更しようと考えたのが2018年です。

予算確保のために、どのような課題がありどのような仕組みを実現したいのかを整理し、管理職に伝えました。主に次のような内容です。

▼USBを使用しなくても校内ネットワークでデータを共有したい

教務システム、校内限定Webなどの情報を一元化したい

これまで学校関係者が行っていたシステム面での追加や調整を不要とし、カスタマイズにも柔軟に対応するなどシステム面全般についてバックアップしてもらえる事業社としたい

入試と教務を連携し、担任や教科担当が自分のPCである程度の作業ができるようにしたい

留学のための英文証明書にも対応できる仕組みとしたい、等

そこで2019年の教育総合展(EDIX)で本校のニーズに合った製品を探し、後日3社のプレゼンテーションを実施して皆で検証。決定したのが「スクールマスターZeus」(ウェルダンシステム)です。

前述の要望に対応できることに加え、インターフェイスがスマホアプリのようなデザインで親しみやすく、マニュアルを見なくても操作できます。様々なスキルの教員が触るため、わかりやすさは重要です。

導入後の変化 ボタン1つでデータ移行「教務への依頼事」が激減

英文証明書もボタン1つで対応

 202112月の帰国生入試から新システムを稼働し、教務システムの全校運用は2022年度からです。担任や教科担当は教員用PCから教務システムにアクセスできるようになり、「教務への依頼事」が激減し、USBメモリの使用も不要になりました。

感動したのは「帳票のプレビュー画面で修正するとデータに反映する」点です。留学のための英文証明書もボタン1つで対応できます。

本システムにより、これまで手書きであった通知表のコメントも電子化が進みました。カリキュラムの多様化で記述による評価が増えており、自分のペースで加筆・修正できるため教員からも好評です。

年度更新も校内でできるので、教務が指定した期限に入力する工程がなくなってそれぞれのタイミングで仕事を進めることができ、「繁忙期」もなくなりました。

マニュアルもほぼ不要で利用できる上、たいていの疑問はユーザー校専用のヘルプサイト「H-Athena?(ハテナ)」(2019年開設)で解決できます。相談のための電話もすぐにつながります。

クラウドなので自宅からアクセスする運用も可能ですが、セキュリティ面を考慮し、当面は「登録された教員用PCのみアクセスできる」「教員用PCは持ち帰り不可」「自宅で仕事をしたい場合は許可制でCSVデータの持ち出しをOKとする」運用です。

 入試の事務作業が3分の1減った

入試選定についてもステップが激減しました。

複数回受験の場合、1回目の合格者は2回目以降の入試で「棄権」ボタンを手動で押す必要がありましたが、新システムでは自動処理されます。

合格判定のための資料として入試の点数のほか、「複数回受験」「出身校」など様々なデータを抽出し、それをかつてはCSV出力して手動で並び替えていましたが、現在はシステム上で終了します。また数日間にわたり500人以上発行して押印していた合格通知書も、新システム導入後は電子印対応になる等、全体の作業量が3分の1ほど減って業務がスピードアップしました。

入試と教務システムが連携しているため、本校への入学者が決まればボタン1つでデータ移行できるなど、業務の流れがシンプルになってわかりやすく、作業分担がしやすくなって「担当でなければできない」作業が減りました。

実現したいことに的確に対応

現在、新システムが稼働して3年目になります。「こんなことをできるようにしたい」という提案が様々な部署から上がってくるようになったこともシステムを一元化したことのメリットです。

帳票の微修正は学期を通して行っていますが、本校のシステムを立ち上げたウェルダンシステムの担当が継続して対応してくれるため、「こういうことはできるだろうか」というふわっとした要望にも的確な提案を頂いています。改修ではなく現状のシステムでこのような対応も可能である等、運用で解決する提案もあり、学校業務を理解している担当者であると感じています。

現在はどの授業に何回休んでいるのかという「欠課時数」をリアルタイムに知りたいという要望があり、授業担当が出欠を端末で記録するとシステムに反映する仕組みを導入したいと考えています。スクールマスターZeusの新バージョンでは既に対応しており、旧バージョンでは改修により今後対応すると聞いておりますので、準備ができ次第本校でも導入したいと考えているところです。

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ウェルダンシステムは、EDIX東京のELMOブース内で私立小中高等学校向け校務支援システム「スクールマスターZeus」の個別導入相談を受け付けている。入試と教務の各業務の連携事例の紹介や、高等学校向け授業毎出欠管理機能など新機能の紹介も行う。

西ホール1F業務支援14-56

 


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