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小学校編~家庭科と国語が往還する 体験で学びを深める実践~茅野市立金沢小学校(長野県)

2026年4月28日
春の学校図書館特集2026

児童の興味に寄り添いながら探究的な学びを教科横断的に行うことで、より一層の関心を引き出したり深めたり、実生活と結びつける。茅野市立金沢小学校(溝口俊一校長)では2024年度に「国語・家庭科・図書館教育の授業をつないだ『お節料理』作り」に取り組んだ。以前司書教諭が関わった出前授業も活かされている。

日本文化の魅力を調べ~お節料理作りに発展

家庭科と国語が往還する体験で学びを深める実践~茅野市立金沢小学校

平澤司書教諭

2024年度の6年生19人が取り組んだ国語・家庭科・図書館教育による全14時間の実践では、まず①家庭科「まかせてね今日の食事」全7時間で、はじめに一食分の献立に必要なことを学び、栄養のバランスを考えて自分で立てた献立を、実際に家庭で調理した。1人1台端末で取組の様子や作った料理の写真、自分と保護者の感想をロイロノートの提出箱に提出。その後「よりよい食事にするための工夫」を考える中で、②国語の「発見、日本文化のみりょく」全3時間と、③家庭科で「お節料理作り」全4時間がつながる。

①②③それぞれ、単元の始めや授業に関わる内容についてロイロノートを使って児童にアンケートを実施した。

家庭科と国語が往還する体験で学びを深める実践~茅野市立金沢小学校の学校図書館

まずはレファレンスブックで調べる

②のアンケートでは 子供たちに「どんな日本文化に興味をもっているか」を尋ねた。すると78・9%の児童が「和食」に興味を持っていることが分かった。そこでみんなでポプラディアを活用し、和食について調べた。調べたことを、よさを伝える文章にまとめると、和食の中でも、特に「だし」に関心を持つ児童が多いことが分かった。そこで昆布・削り節・煮干し・顆粒だしの4種の飲み比べを行った。普段口にしない「だし」との出会いがあり、調べた知識に体験を伴うことができた。

意見文を見ると和食の‘四季に合わせた食材’‘見た目の美しさ’といった特徴に関心を寄せた児童もいた。そこで、季節の伝統食である「お節料理」作り(③)へと発展。以前、出前授業で招いた信州の名工・小林公雄氏のレシピを活用し、昆布と削り節から取った合わせだしを使用し「芋きんとん」「伊達巻」「紅白なます」を作った。初めてのお節料理作りを体験し堪能したことで、年末には自宅でお節料理を作った児童もいた。

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平澤洋子司書教諭は、「授業を仕組む際には教科横断的な取組を意識的に取り入れている」とし、「自分自身も楽しいから」と話す。

単元冒頭のアンケートで児童が見通しを持つ

「単元の始めにアンケートを実施することは、これから何を学ぶのかを児童と共有するために非常に効果的。さらに児童の興味が分かり、授業もそれに寄り添って進められる」。児童の興味関心は年度によっても異なる。そのため単元の始めのアンケート結果によって、実践内容も柔軟に変えている。2025年度の6年生は「よりよい食事にするための工夫」の場面で「お節料理」作りへの希望が無かったため、家庭科の単元「あなたは地域の宝物『伝えよう、感謝のきもち』」へつなげ、チョコチップクッキーと折り紙のひな人形を作り、地域のボランティア、保護者、先生方に手紙を添えて渡した。

専任の司書教諭として教科横断に取り組む

同校のある長野県茅野市は「ことばとこころを育てる『読書活動』」「生きる力を育む『調べる学習』」を掲げ、図書館教育を教育の柱に据える自治体として知られる。

平澤司書教諭は、担任を持たない「専科」の司書教諭として、3・4・5・6年生で週1回の「学校図書館を使った学習の時間(以下、図書館の時間)」を担当している。「図書館の時間」の授業では、読書センターとしての活用だけでなく、情報・学習センターとしての活用を大事にし、教科ごとにある探究や調べる学習といった図書館教育に関連づけられる授業時間を各担任と打合せし、「図書館の時間」として平澤教諭と学校司書で授業を行う。

各担任の協力を得るために鍵となっているのは、年度当初の準備職員会議で、学校図書館館長である校長が「学校図書館運営計画」を周知し、月1回の学校図書館運営委員会を実施することだ。単級の強みとして全学年の教員が参加できるため、学校図書館に関する情報の共有ができる。

なお平澤教諭の専門は音楽で、全学年の音楽の授業を受け持っている。2025年度は他に3、4年生の外国語活動、5、6年の家庭科を受け持った。「さまざまな教科を受け持つからこそ、教科横断的な学びを常に考えるようになった」。

 

家庭科と国語が往還する体験で学びを深める実践~茅野市立金沢小学校

音楽に関連づけ「ミツバチ」の絵を描く

1、2年生は司書教諭としては担当していないが、音楽は受け持っているので、音楽に関連させて学校図書館を利用する。例えば低学年の音楽では「生き物」の曲を扱うことが多いので、学校図書館で「カタツムリ」や「ミツバチ」について調べたり、絵を描いたりし「ミツバチの一枚画コンクール」に応募したり、鑑賞曲「くるみ割り人形」やオペレッタ「スイミー」では、曲に関する本を読み聞かせたり、好きな場面を描くための参考に児童が図書館の本を活用したりして「読書感想画コンクール」に応募するなどしている。

他にも「朝の読書」「日本絵本賞ポップ交流サイト」、茅野市全体で力を入れる「図書館を使った調べる学習コンクール」などにも取り組む。いずれも各教科の学びを深めたり広げたりする探究的な活動につながると考える。「低学年の内は、好きな本にどんどん触れ、分からないことは図書館で調べられることを知り、3年生で国語辞典をしっかり使えるようになれば、その後レファレンスブック(図鑑や事典、年鑑など)での調べ方もスムーズになる」と話す。

春の学校図書館特集2026

教育家庭新聞 教育マルチメディア 2026年4月27日号掲載

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