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教育旅行・体験学習

2018年度東北教育旅行セミナー開催「震災・防災教育をサポート」<東北観光推進機構>

2018年8月20日

地域の特色生かした環境学習プログラム

学校の事例発表では教育目標との整合性や学習素材の効果など、2校の修学旅行先の選定基準が詳しく紹介された

学校の事例発表では教育目標との整合性や学習素材の効果など、2校の修学旅行先の選定基準が詳しく紹介された

「2018年度東北教育旅行セミナー」(主催=一社・東北観光推進機構)が7月25日、都内で開催された。東北で修学旅行を実施した中学校2校による事例発表や、各県の最新情報を発表したプレゼンテーション、個別相談会などを実施。学校関係者や旅行関連企業が多数参集した。

苔の体験を切り口に地歴学習との連動も

青森県からは、(NPO)奥入瀬自然観光資源研究会の川村祐一氏が登壇。国の特別名勝・天然記念物に指定されている、奥入瀬渓流の美しい自然景観の成り立ちを、「苔(蘇苔類)」を切り口に学ぶ体験プログラム「苔から始まる奥入瀬体験」を紹介した。同体験メニューは、専門スタッフによるレクチャー、ルーペを使った苔の観察、奥入瀬渓流散策、苔玉づくりを順に体験するというもの。

小さな苔の歴史から、八甲田大噴火につながるダイナミックな地学史を学習することができる。最大120名まで受け入れ可能で、催行期間は4~11月まで。

地域に貢献しながら協働する力をつける

新潟県の(一社)佐渡観光交流機構は、佐渡市の自然を守る地域貢献型体験学習プログラムを紹介。「トキと共生する佐渡の里山を100年後に引き継ぐプロジェクト」では、里山での生き物調査や草刈り、間伐、田植え、稲刈りなどの体験に加え、地域住民との意見交換を通して、参加者が里山の景観を維持するためのアイデアを考える。チームで作業や課題に取り組むため、協働する力の育成も期待できる。

学校事例

体験活動が充実 生徒が主役の修旅
都賀中学校

千葉市立都賀中学校は今年度の修学旅行で、初めて仙台・松島・気仙沼大島、一ノ関を訪問した。教育目標との整合性を高めるため、平成28年から訪問先の検討を開始。特に国際教育、キャリア教育、震災学習などの観点で見直しを図った。

教育目標に掲げる「生徒が主役」を基本方針とし、当日は教員が極力指示を出さず、生徒が主体的に動けるよう配慮。スケジュールに余裕を持たせ、事前に90%の指導を行うことで、生徒の安心と学びをサポートした。

2泊3日のコースで、初日は民宿、2日目はホテルに宿泊した。「民宿は費用も安価で、充実した食事内容だった。従業員の方から直接震災の経験談を聞くこともできた」と担当教員は振り返る。一方、ホテルでは充実した設備により学年全体のレクリエーションなども実現。どちらも宿泊先のメリットを生かすことができた。

現地では地元の名産である“がんづき”作り、磯釣り体験など、地域住民と交流できる体験活動も多く取り入れた。イカの塩辛作り体験では、生徒がイカのさばき方から教わり、後日完成品が学校に郵送された。「震災学習など豊富な学習テーマに取り組むことができた。今後は訪問先や活動例を蓄積し、より体験活動を充実させていきたい」とする。

現地の希望に触れ生徒の表情輝く
浦賀中学校

横須賀市立浦賀中学校(神奈川県)は、校内における防災教育推進により、修学旅行先を再検討。東日本大震災を通して命の大切さを学ばせたいと考え、今年度5月、陸前高田(岩手県)で実施した。

事前学習の一環として、4月の地域集会では震災を振り返る映像を上映。現地で復興に向けて活動する人々が、悲しみを乗り越え希望を持って生きる姿を伝えた。

さらに、生徒には自分たちが「同震災を記憶している最後の世代(学年)」であることを自覚させ、修学旅行に向けた意識を高める機会づくりに努めた。

震災遺構見学ツアーを2泊3日コースの初日に設定。市長による講話や旧道の駅「タピック45」の見学などを実施した。その後は広田町の民泊先に移動したが、各家庭でインタビューすることを生徒の課題とした。内容は「地震発生時どこにいたのか」、「その後の生活で困ったこと」、「日常で備えておくべきこと」など。

民泊先では、農業体験や漁業体験などに加え“一本松”の見学など、それぞれが貴重な経験を積んだ。「修学旅行先を変更したことで当初は不安に思う生徒もいたが、充実した顔で修学旅行を終えていた」と担当教諭は語る。生徒からは「波も堤防も実際の高さは想像以上で衝撃的だった」「地域の強いつながりが災害時に役立つのだと思った」などの感想が聞かれた。

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2018年8月20日号掲載

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