高校生の就職活動を支援するCOFFISOが提供する就職活動管理システム「高チャレTV」は近畿2府5県の高等学校431校で導入(2025年7月18日時点)され、活用が進んでいる。これにより近畿地方の高等学校の約59.9%の就職活動をデジタルの力でサポートできる環境が整った。
現在の高校生の就職活動では、自分で考える力や時間が十分に備わっていないため、必要な取組を学ぶ余裕もない。一方、現場の教員たちは教育以外の業務に多くの時間を割かれており、就職関連業務の仕組みを見直すことが難しいのが現状。そのため、生徒にキャリア教育を含めたアクションを起こす余裕を確保することができず、企業が学校に持ち込んできた紙の求人票をExcelで手入力して一覧表を作成したり、ファイリングしたものを見ることしかできない状況にある。
従来の求人一覧表は教員の主観で項目が選定されていたため、作成に多大な労力がかかり、生徒がそれを閲覧できるようになるまでに時間を要していた。さらに、生徒が本当に必要としている情報が含まれていないことも多かった。その結果、生徒は自分の将来について十分な情報を基に判断を下すことができず、ミスマッチが生じるリスクが高まっていた。
COFFISOでは「高チャレTV」を提供し、教員が紙の求人票をアップロードするだけで、生徒がスマートフォンなどから閲覧できる機能や、高チャレを活用したキャリア教育などを行っている。
「高チャレTV」は教員の労力を削減するだけでなく、従来のように教員が主観で項目を選定していた一覧表とは異なり、生徒が自ら一覧表を作成することができる。これにより即時に一覧を作成・閲覧できるだけでなく、自分の優先事項を基準に求人を見比べることができるようになる。
<「高チャレTV」の導入状況(2025年7月時点)>
大阪府:146校(約57.4%)
兵庫県:102校(約49.7%)
京都府:58校(約59.7%)
滋賀県:36校(約80%)
奈良県:24校(約42.1%)
和歌山県:41校(約85.4%)
三重県:24校(約42.8%)
<就職活動管理システム「高チャレTV」について>
高卒就活向け情報サイト「高チャレTV」を運営するCOFFISO(コフィッソ)は、2022年7月から高等学校に届く紙の求人票をクラウド上で管理するサービスを開始。求人票を複合機で読み込むと社名や住所、従業員数、福利厚生などの情報が読み取れる。
教員や生徒は高チャレTVのサイト上でIDとパスワードを入力すると、高チャレTVにアップロードした求人情報をデジタル化して閲覧することができる。生徒がお気に入り登録した求人情報などを教員が把握できる機能もある。
これまで大半の高等学校では、教員などが求人票から必要な情報を選び、手作業でPCに打ち込んでいた。COFFISOは教員の事務負担を減らすことで、生徒の面接指導や面談などに割ける時間を増やしていく。