昨今、生成AIの急速な普及により、社会は劇的な変革期を迎えています。先行する米国では、AIによる業務代替が進み、大卒採用の縮小や大規模なレイオフが実施されるなど、労働市場の構造転換が現実のものとなりました。日本においても、AI活用を前提とした業務変革が進み、雇用や求められる人材像は大きく変わり始めています。
こうした時代を子供たちが生き抜くためには、学校教育もまた、進化を遂げなければなりません。AIを脅威として遠ざけるのではなく、思考や創造性を拡張するパートナーとして使いこなす、「AIを活用した教育の高度化」が不可欠です。個に応じた学びや探究的な学習において、AIの果たす役割は重要性を増しています。
同時に、その高度な学びは、一部の層だけでなく、あらゆる学習者に等しく保障されなければなりません。テクノロジーは、公正な学びを実現する力となるべきです。
日本教育工学会(JSET)では、この現状を重く受け止め、新たに「教育とAI」「学びの保障」を重点領域に設定いたしました。技術革新の恩恵をすべての学習者に届け、誰一人取り残さない教育基盤を構築するため、研究を強力に推進して参ります。
本年も、教育工学の知見を結集し、未来の教育基盤づくりに尽力する所存です。