昨年は、日本人研究者がノーベル賞の2部門で受賞するという快挙があり、日本にとってワクワクする1年となりました。坂口博士は、「免疫を担う細胞があれば、免疫を抑制する細胞もあるのでは」という発想から制御性T細胞を発見し、北川博士は、金属イオンと有機分子を組み合わせた無限に拡張可能な3次元多孔質構造の研究で物質科学の新たな可能性を切り拓かれました。おふたりに共通するのは、既存の常識への懐疑と自分の目で確かめる姿勢、そして「面白い」「大事だ」と感じたことを地道に続ける継続力です。
未来を担う子供たちが科学への興味と好奇心、創造的思考力を養うことが、次なるイノベーションの礎となります。これは研究のみならず、企業経営や意思決定にも通じる重要な示唆です。
本年も理科教育の振興を通じ、未来の科学者と科学を理解する人を育てる環境づくりに尽力して参ります。また、国庫補助金を活用した理科観察実験機器の整備充実を推進し、補助の活用が進んでいない自治体や学校への支援にも新たな取り組みを拡大します。そのほかにも被災地復興支援事業として、能登半島地区や福島県原発避難帰還地区の小学校で理科観察実験授業も継続します。
理科教育のさらなる発展と、科学技術立国としての日本の未来を支える人材育成に努めて参ります。