トモノカイは8月19日、全国の中高生向け探究コンテスト「自由すぎる研究EXPO2025」(後援:文部科学省)の最終審査を発表し、公式サイトで受賞作品の詳細を公開した。
今年は応募総数8,352件、参加者総数12,513人と過去最大規模となり、企業や大学、自治体等35団体で構成される「称賛団体」が選出した金賞は計75作品となった。
「自由すぎる研究EXPO」は、全国の中高生から自由研究(探究の成果物)を募集し、さまざまな業種の企業・大学・自治体などで構成される「称賛団体」が生徒の日ごろの探究活動を称賛する探究コンテストで、今年が4年目の開催。1次審査では、日ごろ探究メンターとして高校生向けに探究の学習サポートを行う大学生による審査を実施。最終審査では、さまざまな業種の企業・大学・自治体等35団体で構成される称賛団体(審査団体)が、それぞれの観点で作品審査を行った。
今回は過去最多となる 8,352件(参加者12,513名)の応募があり、中高生自らの興味関心に基づいたユニークな研究が多数集まった。
なかでも松永七海さん(山口県立徳山高等学校3年)の『イカでイカを釣る ~廃棄物を用いた生分解性プラスチックの開発~』が 最多6冠を受賞し高い評価を受けた。
海のゴミ問題を解決!イカの甲で疑似餌を開発
金賞(称賛団体賞) 6冠 ※2025年最多受賞
◎審査員からのコメント(朝日新聞社 先生コネクト)
「海洋ゴミ」という大きくて重い問題を、独自のアイデアで軽やかにクリアしています。本来廃棄されるイカの甲を活用し、生分解性疑似餌を開発することで、循環型社会の実現や環境負荷低減に大きく貢献している点が革新的です。さらに、「イカでイカを釣る」というユニークな発想は、社会的な関心を集めるだけでなく、環境教育や持続可能な資源利用の新たなモデルとしても大きな可能性を秘めています。従来の常識にとらわれない発想力と、実用性を両立した点が素晴らしいです。
アマモの育成技術でブルーカーボンに貢献
金賞(称賛団体賞) 4冠
◎審査員からのコメント(実践女子大学)
ブルーカーボンとして地球温暖化の解決に向けた取り組みとして注目されるアマモが育ちにくい環境に対し、自ら発芽・育成を可能にする技術を探究する姿勢は、環境問題への新たな一歩として非常に意義深いものです。育てられたアマモが今後どのように海に還り、持続可能な環境づくりに寄与していくのか、引き続き研究を続けていただき、さらなる展開にも大いに期待しています。
段ボールでフードロス削減に挑む
金賞(称賛団体賞) 3冠
◎審査員からのコメント(コクヨ株式会社)
食料問題という大きな問題を自分たちの地域の問題に落とし込み、現地の人にヒアリングを通して、自分たちにできることを探す。そこからさらに、自分たちの環境でできることは何かと考えて、手を動かしモノを作り出すところが素晴らしいです。シイタケの乾燥のみならず、多くの地域で活用されるのではないかと感じました。
いじめ・不登校の経験から社会を変える
金賞(称賛団体賞) 3冠
◎審査員からのコメント(株式会社さんぽう)
いじめ、不登校など辛い経験をしても自ら行動を起こし、同じ境遇の子どもたちを支えるために探究を進める姿に勇気付けられました。子どもたちの声を届けるまでの調査過程、各専門家、市議等との意見交換・対話を通して、条例制定に向けた取り組み活動が期待できると感じました。現在いじめ問題などに悩んでいる子どもたちに対して、継続した支援実施をしている点が素晴らしいです。これからも更なるご活躍を期待しています。
上記以外の受賞作品も含め、下記サイトで受賞作品を公開している。