デジタルアーツは、統合型セキュリティサービス「Z-FILTER」を11月4日に発売する。これに先立ち、事前体験できるβ版の提供を9月1日より開始した。
「Z-FILTER」は、ID認証(IDaaS機能)から通信制御(SSE機能)までの機能を提供するサービスで、ゼロトラストの導入を支援する。
「Z-FILTER」のSSEは、独自の「ホワイト運用」を始めとした複数の機能でネットワーク通信を安全に制御する。安全なリモートアクセスを実現するZTNA機能や、URL・ドメイン・アプリごとの通信制御、クラウドサービスのアクセス・操作制御(CASB)、通信の見える化やログ分析も可能。
IDaaS機能としては、デジタルアーツの「StartIn」が組み込まれたことで、ユーザー登録や連携設定が自動化され、シングルサインオンを有効にするだけで、すぐに利用を開始できる。また、パスワードレス認証(Passkey)、証明書発行、位置情報を使った多要素認証など、多様な認証方法も備えている。SAML連携にも対応しているため、既存のクラウドサービスや社内システムと容易に連携可能。
「Z-FILTER」では、ID認証から端末・通信制御、見える化、ログ管理まで一つの管理画面に統合されており、監査対応やインシデント対応、ポリシー変更などの作業効率化に貢献する。また、豊富なテンプレートや自動更新機能を備えているため、導入や日々の運用負担も軽減される。
IDaas管理画面のイメージ
Web利用状況管理画面のイメージ
近年の急速なAIの普及に対応し、AIサービスの安全かつ効率的な利用を支援するAIチャットフィルター機能を新たに搭載した。
本機能は、ChatGPTなどの生成AIサービスにおける不適切な活用や機密情報の入力リスクをリアルタイムで検知・制御するもの。また、生成AIへの「特定の単語を含む」入力をブロックし、従業員に警告通知を発する機能も備えている。これらの利用状況や入力・回答内容はグラフやログで可視化・分析できるため、効率的な管理・運用が可能だ。
AIチャットフィルターは企業や組織における情報漏えいや誤送信のリスクを大幅に軽減し、ユーザーの業務や学習の妨げにならない形で安全性を確保する。
利用規模や求めるセキュリティレベルに合わせて、わかりやすい3つのプランを用意した。ゼロトラスト環境の構築を検討する企業が、自社の状況や予算に応じて無理なく導入できるよう設計している。