スタディプラスのStudyplusトレンド研究所はこのほど、全国の高校生を対象に実施した「進路と地域に関するアンケート」の結果を公表した。この調査では、地域と進路について主に、経済事情と情報の観点から分析している。
調査は、8月8日から8月13日にかけて学習管理アプリ「Studyplus」上で全国の高校生を対象に実施、1,703人(1年生300人、2年生 389人、3年生1,014人)から回答を得た。
「市町村内」と「都道府県内」を合わせた数値(都道府県内を希望)が最も高いのは北海道(計49.4%)。また関東、近畿は「地方外」が2割程度で、8割が地方内への進学を希望している。一方、「地方外」を検討する割合が最も高かったのは中国地方(61.8%)だった。

北海道・東北・九州のスコアが高い。大学設置数や自宅から進学先までの距離と相関がありそうだ。関東や近畿はスコアが低く、地方と都市圏との格差が改めて明らかになった。一方で、「地方外」への進学希望者が多かった中国地方も、他の地域と比べて低いスコアとなった。

進学する地域に関して保護者はどのような考えがあるかについて、「特に意向はない」と回答したのが最も多かったのは関東。一方、保護者が「地元を希望している」割合が最も高かったのは北海道で、続いて近畿、九州、中国となった。保護者が「地元以外を希望している」割合が多かったのは四国と中部。

※この問いは保護者がどのような考えを持っていると思うか「高校生」に聞いている。
情報をどこから得ているか地方別にみると、「大学の公式サイト・資料」がすべてのグループで最多となっている。その次が「SNS」である地方が多い中、北海道では「学校の先生」が16.9%で2番目になっている。
また、大学に関する情報量についてはどの地域も6割が「ある程度満足している」と回答し、大きな地域差はみられない。


一方で、自由回答では「地域によって情報やアクセスに差があると感じる」などの声が寄せられた。

本調査結果を受けて、Studyplusトレンド研究所は、「地方と都市圏との格差は健在」と指摘、「大学それぞれの魅力は適切に伝わっているかを改めて検討し、高校生が納得のいく意思決定ができるような支援が必要」としている。
▶︎本調査の詳細はこちらで閲覧できる。