文部科学省は6月15日、全国の教育委員会等に向けて「『高等学校等におけるメディアを利用して行う授業の実施に係る留意事項』の一部改正について」と題した通知を発出。高等学校等の全日制・定時制課程における同時双方向型の遠隔授業について、1学級の生徒数を原則40人以下とする制限を一部緩和する。
高校での遠隔授業は2015年4月から正規の授業として制度化され、専門教科の免許を持つ教員が少ない小規模校などで学習機会の充実に寄与してきた。設置基準により、同時に授業を受ける生徒数は「1学級40人以下」と定められており、複数校をまたぐ場合でも合計40人を超えることは原則認められていなかった。
しかし、専門教員の確保が難しい地方などの現状を踏まえ、熊本県から構造改革特区への提案がなされていた。これを受け、政府の国家戦略特別区域諮問会議が今年1月に「2026年度のできるだけ早期に明確化する」と了承した方針に基づき、今回の見直しに至った。
改正後の留意事項には、「特別の事情があり、かつ、教育上支障がない場合」には、例外的に40人を超える学級編制を認めることを明記した。あわせて、どういったケースが該当するかを示すQ&Aも作成し、自治体側の判断基準を明確化している。
文科省は、今回の改正によって多様な学習ニーズに対応した遠隔授業が一層推進され、地域や学校の規模を問わない教育環境の確保につながることを期待している。