日本学術会議数理科学委員会数学教育分科会は9月4日、初等中等教育における算数・数学教育の改善に関する見解を公表した。AIやデータサイエンスが普及する現代社会を踏まえ、次期学習指導要領の策定に向けた5つの改善事項を提言している。
数学が暗記や計算中心の科目になっている現状に対し、計算機や表計算ソフトなどのデジタル技術を積極的に活用し、概念理解や思考力を重視する授業への転換を求めている。また、高校卒業時までに生徒が身につけるべき数学的素養を高め、いわゆる文系学部進学希望者も含めてより多くの数学科目を履修するよう履修科目の再設計を促している。
AIやデータサイエンスの基盤となる確率論や統計学、線型代数学などの学習を重視し、統計教育の方針を明確化することを主張している。さらに、数学的な見方や考え方を働かせるSTEM/STEAM教育の推進や、女性の理工系進学率向上に向けたジェンダー・ダイバーシティの視点に基づく制度設計も求めている。