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給食時間の確保で残量が減少 食育授業の体験会<文科省>

2020年2月17日
北出栄養教諭が朝食を食べた場合と抜いた場合の血糖値の上昇率の差をグラフで説明

北出栄養教諭が朝食を食べた場合と抜いた場合の血糖値の上昇率の差をグラフで説明

文部科学省は、学校授業の一層の充実と発展を図る全国学校給食週間の取組として、「『栄養教諭による食育授業』体験会」を1月29日に同省旧庁舎1階ラウンジで開催した。食育に関心のある一般人約40人が参加し、石川県七尾市立七尾東部中学校の北出宏予栄養教諭が中学3年生向けに実施している授業を体験した。

授業テーマは「健康な生活」。まず参加者に食生活アンケートを記入してもらい、カルシウム自己チェック表とあわせて自分で点検。記入したアンケートから得点を算出することで、食生活や就寝時刻を自分で振り返る。

北出栄養教諭は次に、骨粗しょう症と糖尿病を例に生活習慣病について取り上げた。成長期である16~20歳で骨の量が体内に貯まること、成長期までに骨量を蓄積しないと骨密度が少なくなり若者でも疲労骨折をしてしまうようになること、糖尿病の診断時に眼底検査をする理由などを説明した。

健康な生活に向けて
取るべき行動を確認

提示された課題に対する意見を隣席の参加者と話し合う機会も設けられた

提示された課題に対する意見を隣席の参加者と話し合う機会も設けられた

代表的な生活習慣病について解説した北出栄養教諭が提示したのは、「健康な生活を送るためにはどのような生活を行えばよいか」という課題。自分の考えをワークシートに記入後、教科書に見立てた配布資料のAの部分とBの部分をそれぞれ5分で読み込んでもらい、隣の人に「自分が資料を読んで気付き、学んだこと」をお互い1分間ずつプレゼンテーションし、メモしてもらう。北出栄養教諭は「他の人と着眼点は違いましたか?」と生徒に尋ねながら巡回していた。

プレゼンテーションによる意見交換後は、教科書の内容を北出栄養教諭が解説。朝食を抜くと血糖値の上昇幅が激しいことなどをグラフで説明した。不足しやすい栄養素は野菜や魚介類に多く含まれているので、成長期である今だからこそ給食を残さず食べてほしいことも伝えた。最後に再度、自分の食生活アンケートを振り返って授業体験は終了した。

授業日は給食残量が減る
給食時間の確保に協力を

授業の給食サンプルは七尾市立七尾東部中学校美術部の生徒たちが製作

授業の給食サンプルは七尾市立七尾東部中学校美術部の生徒たちが製作

石川県では約300校の小中学校に対し、栄養教諭70人と栄養職員30人が1クラスに年1~2回の食育授業を実施している。

北出栄養教諭は「食育授業実施日の給食では、必ず残量が減る。給食試食会で配布したプリントを家庭の冷蔵庫に貼って毎日見ている保護者もいる」と語った。

「給食を食べる時間が短いから、よく噛まないといけない魚などを食べ残してしまうのではないか」という参加者の質問には「給食残量ゼロを実現させている県内のある学級の担任教諭は、4時限目を時間通りに必ず終わらせて、給食の準備を5分で済ませることを毎日徹底している。だから給食時間の確保の必要性は今後も各教科の担当教員に伝えていきたい」と答えた。

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2020年2月17日号掲載

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