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全国193校で「味覚の授業」Ⓡ 食のプロが学校訪問 「味覚の一週間」Ⓡが13年目

2023年9月18日

1990年にフランスで始まった、味覚の気づきを子供たちに促す食育運動である「味覚の一週間」は、30年以上にわたり毎年10月の第3週に行われている。日本では2011年から始まり今年で13回目。10月2日から12月29日まで全国の小学校などで、食の楽しみを体感できる取組が随時実施される。開催前の8月31日、今年度の概要を実行委員会が報告した。

今年度は「子どもの食の未来」をテーマに、①消費者、特に若者に対して味覚教育・学習を行う、②多くの人に多様な方法で味や風味を摂取することを提案する、③安全な食べ物を生産、製造・加工するよう働きかける、④食べ物のルーツの情報を透明性高く、かつ学問的に提供する、⑤健康によい食生活とともに食による豊かなコミュニケーションを目指す、を目的に掲げ、展開する。

期間中は小学3年から6年が対象の「味覚の授業」、学生や一般が対象の「味覚のアトリエ」、一般が対象の「味覚の食卓」を柱に、五感を使って味わうことの大切さや楽しさを体験できる活動を実施する。

「味覚の授業」は文部科学省、農林水産省、厚生労働省などの後援で、全国の小学校でシェフやパティシエ、生産者などが講師となり、味の基本となる「しょっぱい」「すっぱい」「にがい」「あまい」「うま味」の5つの味覚を子供たちに説明。味の基本や五感を使って食べる大切さを教える。今年は193校・9725人から申し込みが寄せられており、第1回から第12回までの参加児童数は約118900人に上る。

東京大学駒場友の会が主催する「味覚のアトリエ」は112日、ルヴェソンヴェール駒場で実施。日本に本場のチーズを広めたチーズプロフェッショナル協会名誉会長の本間るみ子氏を講師に、欧州を中心としたチーズの特徴や成り立ちを学ぶ。講義の後は同店のオーナーシェフである伊藤文彰氏が学生でも自炊できるチーズ料理をデモンストレーション。

今年度は「『味覚の授業』@エスコンフィールドHOKKAIDO(仮称)12月に開催予定。北海道北広島市の新球場内のタワー・イレブン フードホール バイ ニッポンハムに近隣の小学生を招き、三國清三シェフによる特別授業を行う。

「味覚の一週間」の呼びかけ人の1人である服部栄養専門学校の服部幸應校長は「フランスでは国をあげて『味覚の一週間』を展開し、多くの子供たちが食について学んでいる。日本でも少しでも多くの子供が体験できるよう学校の参加を望む。また『味覚の一週間』と食育を組み合わせていければと思う」と今後の展開に期待を寄せる。

同じく呼びかけ人であるオテル・ドゥ・ミクニのオーナーシェフである三國清三氏は「私は2000年からフランスで『味覚の授業』を行ってきたが、授業を受けた子供が社会人となって活躍している。日本でもそのような人が出てくることを期待して『味覚の授業』を長く続けていきたい」と思いを語った。

「味覚の一週間」Ⓡ実行委員会がNPOに

「味覚の一週間」実行委員会は任意団体として、企業協賛も得て活動を続けてきたが、今年8月15日から組織を「特定非営利活動法人(NPO)子どものための味覚の伝承」と改め、スタートした。理事長に瀬古篤子氏、理事に服部幸應氏、藤野真紀子氏、河原真友子氏、大鹿裕司氏、柳原尚之氏、山田百香里氏、西山麻美子氏、大脇房夫氏、上田まり子氏、城所玲子氏、監事に坂本潤氏。

「味覚の一週間」事業の他、ワークショップ、教育・セミナー、情報伝播(DX)など食の未来や子供たちのための活動を行うという。

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2023年9月18日号掲載

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