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教育ICT

教材の選定と自由度の高さ プログラミング教育のコツ<東京都立小金井北高等学校教諭・飯田秀延氏>

2018年9月3日
第5回私立公立高等学校IT活用セミナー・東京

第5回(今年度第1回)私立公立高等学校IT活用セミナーを東京で7月27日に開催した。生徒用タブレットPCや大型提示機器の導入を予定している高等学校の教員など約80名が参集、活発な情報交換が行なわれた。

教員はファシリテータに 相互評価と教員評価を点数化

東京都立小金井北高等学校教諭・飯田秀延氏

東京都立小金井北高等学校教諭・飯田秀延氏

もともと企業で画像処理関連に携わっていた飯田教諭は、11年前から都立高校教員として教科「情報」を教えている。これまでの取組から、プログラミング教育のポイントについて講演した。

当初、「Webプログラミングはプログラミングではない」という考えで、北海道情報大学と連携しながらC言語などを中心に教えていた。また前任の両国高校では「受験に役立つことをして欲しい」という生徒の声に応えるために、センター試験数学Bで出題されていたBasic言語を用いて「数学の高度な問題を解く」ことも行った。

しかし生徒のスキルはばらばらで、特に文系女子からは「難しい」と不評であった。

当時を振り返ると「難しいことをやろうとして、1人ひとりの質問に対応できず『このプログラミングを写して実行せよ』という写経のような授業になった」と感じる。また、教員が1名しかいないために目が行き届かず、多くの質問の対応で忙しい割には達成度が低い授業もあった。

小金井北高等学校に着任して3年目の現在は、両国高校での経験をもとに、Webプログラミングをメインに授業を構成している。多くの生徒の関心を引き出すために、教材には「新しい技術」「高い自由度」「わかりやすいテキスト」「難易度が高すぎない」ことが重要だ。Webプログラミングの授業で現在活用しているビデオ教材「TECH for TEACHERS」(Life is Tech社)はレッスン1~10まである。ビデオのレッスンとテキストを見ながら、プログラムのひな型のソースを編集していく。フォントや背景を変えたり、リンクや画像、地図を挿入したりするなど、各自のペースで進められる。

教員はファシリテータとしての役割を意識。授業中はBGMを流したり、「〇〇さんの作品はよくできている」など、参照すべき仲間の作品を合間に紹介したりして、楽しい雰囲気づくりにも配慮。全6クラスの生徒の作品と過去の作品を見ることができるようにしている。生徒は立ち歩きも自由で、教え合ったり相談したり仲間の作品を見て刺激やヒントを得たりしている。放課後、休み時間、自宅作業もすべてOKだ。

教員が「教えない」ことに徹すると生徒がアクティブになる、と感じている。過去、徹夜して制作した生徒は美術大学に進学した。

テーマは自由とし、授業の最後に相互評価を行う。あらかじめ技術、デザイン、著作権など4つの評価観点を示し、生徒はその評価観点を意識しながらプログラミング。結果、様々な作品が出来上がった。初年度は、似たような作品が出来上がることが多かったが、年を経るごとに生徒は過去の作品を見て頑張るようになり、全体がレベルアップしてくる。「来年はみんなも見本になる」と、後輩にも見られることを前提に制作することもモチベーションの向上につながっているようだ。

成績は、ペーパー試験半分、実技半分。実技は相互評価と教員評価を半々で点数化する。評価の観点をあらかじめ細かく示すことにより、生徒の相互評価と教員評価はほぼ一致する傾向にある。

今年は1年生で本授業を10時間で実施。前任校では同様の授業を2年生で行った。

なお新学習指導要領では「情報デザイン」が高等学校で必修になることから、今後は「情報デザイン」という観点も加えてプログラミング学習を考えていきたい。

【講師】東京都立小金井北高等学校教諭・飯田秀延氏

 

【第5回私立公立高等学校IT活用セミナー・東京:2018年7月27日

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2018年9月3日号掲載

  1. 神奈川県立住吉高等学校・山田恭弘教諭
  2. 西武台新座中学校・西武台高等学校・河野芳人教諭
  3. 鎌倉女学院中学校・高等学校教諭・佐藤正二氏
  4. 東京都立小金井北高等学校教諭・飯田秀延氏
  5. 聖徳学園中学・高等学校・学校改革本部長・品田健氏

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