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教育ICT

学習者用デジタル教材で主体的・対話的な学びへ<川崎高等学校附属中学校>

2019年3月4日
特集:デジタル教科書と1人1台PC活用

川崎市立川崎高等学校附属中学校(和泉田政德校長・神奈川県)では平成26年の開校当初から、各教室に大型提示装置や無線APを整備して指導者用デジタル教科書を日常的に活用している。生徒1人1人がタブレットPCを所有するBYOD環境も整備し、今年度は学習者用デジタル教材「光村『国語デジタル教科書』」(以下「国語デジタル教科書」)を活用して主体的・対話的な授業づくりに取り組んでいる。3年「故郷」(魯迅)(単元名 状況の中で生きる)の授業の様子を取材した。授業者は久保田聡子教諭。

登場人物の理解を深めて文学作品の価値に気付く

指導者用デジタル教科書と1人1台のPCで学習者用デジタル教科書を活用している

指導者用デジタル教科書と1人1台のPCで学習者用デジタル教科書を活用している

戦後から教科書に掲載され、昭和47年以降にはすべての教科書に掲載されている「故郷」。日本文学ではないにもかかわらず、50年にもわたり教科書に掲載されている理由は何か――久保田教諭は「21世紀に生きる私たちは『故郷』から何を学べるのか、そして学んだことを誰に伝えたいのか」をテーマに、読みを深めるための手立てとして「故郷」のトレーラー(予告編)のグループ制作を試みた。

この日は、トレーラー制作のため各班で分担した登場人物について、各自で登場人物のキャラクターを考え、グループ内で共有した。

久保田教諭は「本文から読み取ったことを自分の言葉でまとめよう」とアドバイス。生徒は各自で本文を読み直し、「国語デジタル教科書」の機能を活用して、自分が担当している登場人物の「ルントウ」や「ヤンおばさん」などの特徴が分かる文をピックアップして「マイ黒板」上に並べていく。

カード化した文を並べ替えたり地色を変えたり補足説明を書き足したりしながら整理して、各自がキャラクターのイメージをふくらませていった。国語デジタル教科書上で作業する生徒、紙の教科書にラインを引いてから「国語デジタル教科書」で作業する生徒、キャラクターの絵をペンなどで描いている生徒もいる。

宿題は動画視聴

担当する人物について読み取った内容を発表し合い意見を交換した

担当する人物について読み取った内容を発表し合い意見を交換した

班ごとに行ったキャラクター説明では静かな個別作業時間とは異なり、楽しげに盛り上がった。

「ルントウ」を担当した生徒は「自分の気持ちを押し殺すタイプ。礼儀正しさを重んじており、仕事はしっかりする。血液型はたぶんA型」と発表。「ヤンおばさん」を担当した生徒は「昔は店が繁盛していたと書いてあったので、若いときは優しく美しかった。足が速いと書いてあったから、機敏。今は50歳くらい」、「私」を担当した生徒は「世間知らずで気難しい」などと発表。「こんな記述があるのでこんな面もあるのでは」など意見も交換して登場人物のイメージを自由に深めていった。

久保田教諭は次の時間に予定している作品背景の学習に向け、「国語デジタル教科書」に収録されている動画資料「魯迅の生涯」の視聴を家庭学習とした。単元の終盤では各班のトレーラーのプレゼンテーションを全体で行う予定だ。

主体的な学びを促すしかけ作りに

「マイ黒板」を活用したのはこの日が最初。久保田教諭は「国語デジタル教科書」について「主体的に活用するよう促している」と語る。「紙の教科書と比較すると自由度が高いので共有しやすい。小学校のように一単元に毎回時間をかけることが難しいため、国語デジタル教科書を活用することで生徒の思考や作業にスピード感が出ることは望ましい」、「紙の教科書にラインを引いたり書き込んだりしたくない生徒にとって、1人1台のタブレットで教科書本文を活用できるため、自由に書き込みをして視覚的に思考の経緯をまとめることができる。生徒は普通の教科書のように活用し、さらに動画資料を見たり、漢字学習をしたりなど、各自で自由に活用している」と話した。

新たな教材研究のきっかけになった

担当する人物のことがわかる本文を抜き出して理解を深めることで文学作品の登場人物に親近感を持つ

担当する人物のことがわかる本文を抜き出して理解を深めることで文学作品の登場人物に親近感を持つ

今回の新たな挑戦については「今の子供にとって時代も国も異なる『故郷』の作品世界は遠く、読解は簡単ではないと感じていた。学習者用デジタル教材は、教材を見直す良いきっかけになった」と語る。

「現代の子供にとって『遠い』イメージのある作品世界の登場人物のイメージをふくらませて、自分たちと同じ人間であることを認識したうえで時代背景を学び、それに様々な影響を受けながら生きていること、状況を見極めながら『文学者』の道を選んだ魯迅の生き方に込められた思いを感じ、文学的な価値や意義に気づくことができれば。様々な手立てを通じて読みを確かめ、最終的に人や社会について自分の意見を持つことが今回の単元の目標。その目標を達成するために協働的な学びのスタイルを取り入れた」

国語デジタル教科書の機能「人物相関図」については「さまざまな作品における人物整理で効果的に使える機能。手書きをするより早くきれいに作ることができる」と話した。

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2019年3月4日号掲載

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