東京書籍は同社が提供している紙で実施した学力調査・質問紙調査の結果やCBTシステム、ICT教材等を連携する新しい学びの仕組みの提案を開始している。
各種調査結果を分析し、児童生徒の状態を可視化して適切な教材をレコメンドすることで児童生徒が自ら学びを進めること、教育委員会や学校が児童生徒に必要な支援について気付き、適切な手立てを検討することができるようにする。
現在、次の調査・教材・システムの連携が可能だ(一部準備中)。
データ連携は同社が提供する評価と学びのサポートシステム「マイアセス」により実現。マイアセスでは共通アカウントシステム「total ID」による認証で各教材・コンテンツやサービスのデータを紐づける。なおtotal IDは、GoogleやMicrosoftアカウントによるSSO(シングルサインオン)に対応。
学力調査・質問紙調査の結果やCBTシステム、ICT教材等を連携して利用できる
※PBT(Paper Based Testing)=紙ベースの試験形式/CBT(Computer Based Testing)=PCを利用した試験形式
学習履歴や学力調査結果、学習意欲などの各種データはマイアセスの結果資料「Webカルテ」で閲覧できる。Webカルテは、児童生徒用「マイカルテ」、教職員用「学校カルテ」「子どもカルテ」、教育委員会用「教育委員会カルテ」と、それぞれ専用の内容を提供。
標準学力調査とi-checkはCBTの商品を利用することにより、それぞれ紙の実施に比べてメリットがある。
標準学力調査CBTは終了の翌日に選択問題の速報結果が確認でき、その後全問の採点結果が返却され、無償のふくしゅうサポート機能が利用できる。i-checkCBTについては終了直後にWebカルテで結果を表示・確認できる。
さらに2025年度より分析機能「マイアセスLab.」をアップデートして提供。次の3つの機能がある。
同社の学習者用デジタル教科書を利用している場合は、タブドリLive!、みんなにもっとNIMOT!と連携。教科書紙面に学習内容に応じた関連教材等のリンクが表示され、より深い学びにつなげることができる。
連携を行う場合はタブドリLive!、みんなにもっとNIMOT!の購入が必要。指導者用デジタル教科書(教材)は、みんなにもっとNIMOT!と連携。
同社はNEW EDUCATION EXPO(東京・大阪)及び関西教育ICT展に出展。
また、4月に開幕した大阪・関西万博の大阪ヘルスケアパビリオンに出展中だ。これは、教育機関や大阪府・大阪市など、産学官民が協力する参加型のパビリオン。
その中で同社は「Own Education,Own Life(自分らしく学び・教え、自分らしく健やかに生きる社会)」をテーマに「ミライの学び場」を提案。壁全体に設置した未来の黒板や1人ひとりをサポートする学びのアシスタントなどを展示。
過去にタイムスリップして当時の人々との交流、宇宙空間での実験など2050年を想定した学びの場を表現する。本展示を自らの未来の学びにつなげるワークシートもオンラインで提供中。
教育家庭新聞 教育マルチメディア 2025年5月19日号