デジタル学習基盤を前提とした学びのデザインの検討・実践に伴いデジタル教材の数・種類・質の向上がすさまじい。
様々な機能があっても使いこなせない、ようやく使い勝手に慣れたところで新しいものを利用したいと思えないという声も届く。
しかしデジタル教材もPCも学校に存在しなかった時期、紙で提供されていた各種教材やドリル、問題集は学校に見本として山のように配付され、書店にも個人向けに山積されており、当時も量の多さ、選択の難しさがあった。
だが明らかな違いはいくつかある。まず大きく異なるのは「データ連携」であろう。データをどう蓄積し、どう見せるか。諸々の教育課題をいかに効率的にどう解決できるのかなどの機能がデジタル教材にはある。
「問題を解く」「答え合わせを行う」「問題を解けるように解説する」というこれまでの教材とそもそもの性格が異なる教材も多い。
さらに昨今は生成AIを採り入れた製品も右肩上がりで増え、かつ相談相手になるもの、怠けたい心くじけそうな心をサポートしてくれるものとその働きも多様だ。
「多様性の包摂」に向かっている現在、これからのデジタル教材等は「教育委員会が全校に導入」しなければ利用できないものは基本のプラットフォームとし、教員も児童生徒もそれぞれが選択できる仕組みをどう整えるかという方向に向かうのではないか。
データ連携をどこまで行うかも課題ではあるが現状、理解できる範囲でのデータ連携から始めてはどうだろうか。
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教育家庭新聞 教育マルチメディア 2025年5月19日号