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図書館

「研究することの面白さとは」~国立科学博物館 篠田謙一館長による特別授業~東京学芸大学附属世田谷中学校

2025年10月27日

本をきっかけに博物館へ足を運び、人類史に興味を深める-東京学芸大学附属世田谷中学校(前原健二校長)で9月3日、1年生を対象に特別授業が行われた。講師は国立科学博物館長の篠田謙一氏。

篠田館長

講演テーマは「自分の好きを語る」。まず篠田氏は国立科学博物館で東京・上野の同館や筑波研究施設で多くの標本資料を保管していることに触れ、科学技術の進歩により、長い間保管されてきた標本から新たな発見の可能性があることを紹介した。ネアンデルタール人の化石が発見されたのは1856年。1980年代から古人骨DNA分析が始まり、現在私たちホモ=サピエンスのDNAにネアンデルタール人のDNAが僅かにあることが分かっている。

篠田氏自身の研究テーマは古代人の人骨試料などに残るミトコンドリアDNAの分析による、日本人の起源や人類の世界拡散のようすについて。特別授業では、篠田氏の国内外での研究活動ついて語られ、生徒も教員も興味深く聞き入った。

講演後、研究活動の魅力について生徒が尋ねると「仮説を立て、実験し、その結果が予想とは違った時の方が嬉しいし面白い」とし、学校では正解を学ぶが「研究には答えがなく、学校で学んだことをさらに越えていくことが大切」と語った。

なお同校の学校図書館では多様な情報を生徒たちへつなぐ一環として博物館等も視野に入れる。今回の特別授業は『カラー図鑑 フェミナ・サピエンス全史 人類の進化と女性の祖先』を刊行した西村書店を介して実現した。原書はスペイン。日本での刊行に際し、篠田氏が監修している。今回の特別授業の実施が決まると、夏休み中に国立科学博物館へ足を運ぶ生徒も多かったという。

 

教育家庭新聞 教育マルチメディア 2025年10月20日号掲載

『カラー図鑑 フェミナ・サピエンス全史 人類の進化と女性の祖先』
マルタ・ユストス /文
ディエゴ・ロドリゲス・ロブレド/絵
篠田謙一/監修
網野真木子/訳
西村書店

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