一社・渋谷未来デザインは8月5日、渋谷における教育・学びのあり方について「未来の学校」ホワイトペーパーを公開した。本レポートは、同法人が主催するソーシャル&カルチャーデザインの祭典「SOCIAL INNOVATION WEEK 2024」の「SIW DIALOG」にて行われた議論と実践をもとに、次世代の学びを共創するための課題と提言をまとめたもの。
渋谷区では、2024年度より公立小中学校全体に「シブヤ未来科・探究学習」を導入し、地域や企業と連携した新たな教育プログラムに挑戦している。本プロジェクトは、渋谷区教育委員会、民間企業、教育の専門家とともに、学校を「未来社会を創る場」として再定義し、児童・生徒が主体的・協働的・創造的に学べる教育環境の実現を目指している。
没入型インタラクティブ空間「CELL」において、ヤマハの開発した「ボーカロイド教育版」を活用した音楽・プログラミング体験を実施。子供たちの創造力と表現力を育む新たな学びのかたちを検証した。また、NHKテクノロジーズ、NHKエンタープライズも、子供たち向けのロボットプログラミングを体験を実施、企業・教育現場と共にプログラムを設計・運用し、多様なパートナーとの連携を行った。
中学校教員・コーディネーター・教育委員会との意見交換を通じ、学校現場での運用可能性や課題、子供たちのリアルな声を反映した提言を作成した。
「未来の学校」構想は、単なる教育プログラムの刷新にとどまらず、学校を核にした新しい社会のエコシステムを構築する試み。渋谷での実践が、他地域や国レベルの教育改革にも波及するモデルとなることを目指し、今後も提言の実装とアップデートを続けるとしている。
SIW PAPER「未来の学校」(PDF)