大日本印刷(DNP)は8月29日、公財・山田進太郎D&I財団が推進する中高生女子向けSTEM領域のツアー型体験プログラム「Girls Meet STEM」に参画したと発表。8月26日、東京都と同財団が連携して実施する「Girls Meet STEM in TOKYO」にて、都内の中学・高校に通う女子生徒43人を対象に、STEM領域に関わる同社の女性社員が職場や施設を案内するオフィスツアーを開催した。
同社は、企業の競争力を高めるための重要な経営課題の一つに、「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I:多様性と包摂)の推進」を位置づけている。その中でも、2025年度新卒採用の応募者数は、事務系総合職(営業・企画・コーポレートスタッフなど)に比べ、技術系総合職(研究開発、製品・プロセス開発、システム開発など)の女性比率は低くなっているという。こうした状況に対し、今回のオフィスツアーは、中高生女子の進路選択の可能性を広げることを目的に企画した。
本ツアーでは、女性社員がガイドとなり、2026年に創業150周年を迎える同社の歴史と技術などを紹介。参加した女子生徒は、印刷技術を拡張させ、AI等の最新技術も取り入れて、「未来のあたりまえ」をつくり出していることを、体験を通して学んだ。分身ロボット「OriHime」を利用した遠隔参加も可能とし、身体的な事情で移動が困難な人にも参加できるようにした。
コラボレーション施設「P&Iラボ・東京」でDNPの先端技術を体感(写真左端は分身ロボットOriHime)
「未来を語るワークショップ」の様子
未来を語るワークショップも実施した。女子生徒は、女性社員に伴走してもらいながら、自分の考えを整理・共有する「自分探究」に取り組んだ。
このワークショップは東京大学 生産技術研究所 次世代育成オフィス(東大生研ONG:Office for the Next Generation)の指導のもとで開発を進めている、高校生と社会人がともに学び合う「STEAM型次世代育成プログラム」の知見を活かして設計し、事前に女性社員へオリエンテーションを行っているという。