大日本印刷株式会社（DNP）とレノボ・ジャパンが開発したメタバース空間を利用したラーニングシステムが、千葉県の「メタバースを活用した不登校児童生徒支援事業」業務委託に採択された。千葉県に在住・在学の不登校の小学生（4年生から6年生）および中学生を対象に、3Dメタバースを活用した「放課後メタバースちば～こさぽんの家～」が11月25日からスタート。児童・生徒が社会とつながる空間としてのメタバースを目指し、居場所の選択肢を増やす。
両社は2023年度に、小中学校の児童・生徒を主な対象とし、不登校や日本語指導を支援するサービス「メタバース空間を利用したラーニングシステム」の提供を開始した。本年度は、東京都・静岡県・熊本県・富山市の教育委員会へ、3Dメタバース空間と支援員、オンライン教材を組み合わせたサービスを提供し、128の自治体が利用できることになった。
千葉県「子どもと親のサポートセンター」が運用する「放課後メタバースちば～こさぽんの家～」は、不登校などで孤立しがちな児童・生徒が安全・安心に参加できる「居場所」としてメタバース空間を提供し、相談や支援につなげることを目的としている。空間内には子供たちを温かく見守り、必要に応じて支援や対話を行う「オンライン支援員」を配置することで、大人との信頼関係および児童・生徒の円滑な人間関係を構築する素地の育成と、将来の社会的自立を目指すための多様な教育機会を提供し、実社会と仮想空間をつなぐ役割を果たす。
メタバース空間は、不登校の児童・生徒にとっての「第3の居場所」として機能し、子供たちが安心して自分らしく過ごせる環境を提供する。従来の教室空間に加えて今回、児童・生徒が探究学習もできる、屋外をイメージしたイベント広場を開設。また、千葉県子どもと親のサポートセンターのマスコットキャラクター「こさぽん」がアバターとなり、児童・生徒とコミュニケーションする。県教委から業務委託されたJMCが中心となり、多数のパートナー・有識者と連携して事業を実施する。
