大阪府貝塚市は、教育メタバース「FAMcampus」(提供元:富士ソフト)を活用した不登校対策支援事業「かいづかSMILEプラン」の2年目となる運用を開始した。不登校により学びにアクセスできない小中学生をゼロにすることを目標に、家庭にとどまりがちな子供たちへ交流や学習ができる安心した居場所を提供する。

文部科学省の調査によると、2024年度の小中学校における不登校児童生徒数は全国で35万3970人と過去最多を記録した。貝塚市においても2020年からの5年間で不登校児童生徒数が1.3倍に増加しており、校内外の専門機関等で相談を受けられていない児童生徒も約3割にのぼる。外出や対人関係に不安を抱える児童生徒への支援拡充が、同市教育委員会の課題となっていた。
同事業では、平日の9時から15時までメタバース空間を開放し、水曜日と金曜日には1日2コマの一斉授業を実施する。メタバース空間を提供する富士ソフトは、カリキュラムや講師、不登校支援専門員を一体で提供している。授業は小中学生合同で実施され、教科指導では個人の学習ペースに合わせたアダプティブラーニング教材を使用するほか、謎解きや絵画といった趣味実用系の学びを取り入れている。
初年度のアンケート調査では、利用した児童生徒から参加への意欲が示されたほか、保護者からも家庭内会話の増加や学習意欲の高まりといった変化が報告された。市教委は、継続利用者だけでなく丁寧な周知を通じて新規の利用者も増えているとし、自律的な選択と社会的自立に向けた居場所づくりを推進する考えだ。