TOEICを実施・運営する国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)は、TOEIC Listening & Reading公開テストにおける「デジタル受験票」の運用を2027年7月から開始すると発表した。2025年に発覚した不正受験事案を受けた本人確認強化策の一環だ。当初予定していた9月までの導入を延期し、より確実な運用を目指す。
デジタル受験票は、従来の紙の受験票を廃止してスマートフォンの専用アプリへと移行するものだ。受験者は事前にアプリをダウンロードし、顔写真やICチップを搭載した本人確認書類などをオンラインで登録する。申し込み時の情報とICチップ内の情報を照合し、なりすましなどの不正受験を防止する。公平かつ安心して試験に臨める環境を整備する狙いがあり、専用アプリの提供は2027年5月に開始される。
当初の9月から導入を延期した理由は大きく2点ある。1点目は、本人確認書類の対応範囲の拡大だ。特定の書類を持たないことで受験機会が制限されないよう、ICチップの有無や国内外のパスポートなど、利用可能な書類を見直すための開発・検証期間を新たに確保した。2点目は、全国の試験会場での安定した運用体制の確立である。当日の受付において、情報の読み取りや照合、例外時の対応が確実に行えるよう、検証期間を当初の見込みより延長した。
2027年3月までに、当日の手順やOSなどの必要環境に関する詳細が公式サイト等で告知される予定だ。同協会は「すべての受験者に公平かつ信頼性の高い本人確認の仕組みとして、全国で安定的に提供できるよう準備を進める」としている。