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学校施設

第68回 【教職員のメンタルヘルス】教頭がカギ握る学校の指導力

2020年7月20日
連載

当時の校長・教頭が揃って「×」(不適格)と評価した教務主任のA先生が、他市から“教頭”として戻ってくることになりました。なぜA先生を教頭不適格と判断したかというと、発達的な課題を抱えており、教頭としての職務を十分に果たせないだろうという判断でした。

1か月で業務に滞り

新年度が始まり4月から5月頃をピークに、文科省や教育委員会等より各種の調査依頼や提出物が山のように届きます。しかも、ほとんどの書類の提出期限が同じ時期に重なっているため、教頭は毎晩遅くまで対応に追われます。特に今年度はコロナ対策との同時並行で、6月の授業再開を迎える頃、先生方の疲労はピークのようでした。

新年度から1か月もたたないうちに、保護者からA教頭に関する様々な苦情が校長の元に寄せられるようになりました。教育委員会からは締切りが過ぎている提出書類が届いていないと“お叱り”の連絡。地域や保護者からは明日の午前中に来校したい旨の連絡が入りました。

それらの内容について、校長が本人を呼んで確認すると「わかりました」と返事をするが、次の日になったらその約束もすっかり忘れている有様です。このような事態が日常茶飯事のように発生するので、管理職や同僚教師の不安感も半端ではありません。

教頭職は学校の窓口業務や職員室の担任等の役割を担っているので、問題の識別と瞬時の判断が求められます。その学校の「要」の人物が様々な課題を抱え、機能不全を起こしては、その影響や負担感で教職員のメンタルヘルスは悪化の一途を辿ります。

誤解のないように申し上げますが、発達的な課題を抱える教員のすべてが、職場不適応を起こし同僚に迷惑をかけていると述べているのではありません。本人の長所や得意分野を活かして、大いに学校組織に貢献している教員も多くいることも承知しています。

A教頭の問題点は、A教頭自身が発達課題を有している事実を受け入れていないこと(または気づいていないこと)。誰がA教頭にその話をして医療機関の受診を勧めるのかという問題。教頭がさばけない仕事を「誰が」、「どのような形」で俯瞰するのか等「喫緊の課題」があります。

他教員にメンタル危機

A教頭の学校は校長・主幹教諭・事務主査がチームを組み、保護者対応は校長、対外的業務は主幹教諭、会計関係は事務主査がそれぞれ担当することで急場を凌ぐことになりました。今回のような、特別な事情を抱え自分の役割を果たせない同僚の仕事を負担し、その上で自分の通常業務もこなしている教職員のメンタルヘルスは「緊急アラート」状態です。

今後、教頭試験の受験倍率がますます低下し(既に2倍を切る自治体もある)、以前に比べて合格が容易になるにつれ、「えーっ、この人が」という様々な課題を抱えた合格者も含まれる可能性が高くなります。

保護者対応が全くできない、子供とコミュニケーションがうまくいかない等の理由で学級担任失格の烙印を押された教員が、校内事情も相まって、できるだけ子供や保護者と直接接することが少ないポジションに配置され、次の異動先の学校で勧められるまま管理職試験を受けたら合格するケースも散見されます。

教育界に優秀な人材を確保するためには、①教職が魅力ある職業であることをいかにして世の中に発信していくか、その手立ての一つとして、②現職教育、特に教職員に対する教頭の指導力の向上を


筆者=土井一博(どい・かずひろ)順天堂大学国際教養学部教職課程客員教授、教職員メンタルサポートネットワーク協会代表、埼玉県川口市教育委員会教職員メンタルヘルスチーフカウンセラー

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2020年7月20日号掲載

教職員のメンタルヘルス

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