4月10日、文部科学省は、デジタルな形態を含む教科書の発行・採択等の指針に関する検討会議(座長=堀田龍也教授・東京学芸大学副学長)の第1回会合を開催した。
これまで紙のみが認められていた教科書について、デジタルな形態を含むものも「教科書」として位置付け、使用義務や検定・採択・無償給与等の対象とする方針が決まっている。
そのためには学校教育法などの制度改正が必要だ。これについては4月8日に閣議決定され、国会で審議が始まったところだ。
この制度改正にはデジタルな形態を含む新たな教科書等を無償とすることや、音楽や動画を含む著作物等の公衆送信等の利用に係る権利制限の拡充等の措置などが含まれている。施行期日は2027年4月1日。
制度改正後は「紙媒体のみの教科書」「ハイブリッドな形態の教科書」「デジタル媒体のみの教科書」いずれかを採択することになる。また、教科書掲載の二次元コード先も教科書の一部として位置付けられるものに限定して認める。検定調査審議会においては、新たな教科書に対応した検定の仕組みの整備が進められている。
新たな制度の下で教科書発行者が教科書を発行し、教育委員会・学校等が採択・使用するにあたっての判断に資する指針やガイドラインを国が策定するため、本会議では、主に次について検討する。▼教科書において紙またはデジタルの活用が期待される学習場面や教科、学年等 ▼デジタルな形態を含む新たな教科書の発行や採択・使用における留意点ほか
委員はデジタル教科書のメリットや懸念点などを指摘。特にデジタル部分も含めた教科書採択についての負担やスケジュール感と学校インフラ格差についての指摘が多かった。
堀田座長は「本会議は次期教育課程の中核となる議論。重要なことは選択肢を増やし学びのレパートリーを増やすこと、自己調整しやすくすること。制度改正後に起こり得る課題を先回りして議論する必要があるだろう」と述べた。
教育家庭新聞 教育マルチメディア 2026年4月27日号掲載