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学校図書館

学校図書館を築く自治体の挑戦(5) 袖ケ浦市-2

2017年3月6日
連載

小学校8校(分校1校含む)と中学校5校の袖ケ浦市。学校図書館を活用した学びが定着した理由として「市内で一斉に取組がスタートしたため」と教育部・教育委員会 総合教育センターの前沢幸雄所長は語る。研修会や情報提供の継続が、現場を支えている点にも注目したい。

独自の「学び方ガイド」作成 多様な研修会も推進力に

図書館を使った学びを市の教育の特色に

学校図書館支援センタースタッフ。右から専任の中村伸子氏、前沢所長、矢部やよい研究指導主事、小林隆幸指導主事
学校図書館支援センタースタッフ 右から専任の中村伸子氏、前沢所長、矢部やよい研究指導主事、小林隆幸指導主事

袖ケ浦市が学校図書館の整備に着手したのは平成3年度。「当時の教育長の意向で、学校図書館の活用を市の教育の特色にする取組が始まった」と前沢所長は話す。10年度の学習指導要領の改訂による「総合的な学習の時間」の導入で、探究型学習が求められることも意識したという。

3年度には図書購入費を1校につき100万円予算化。同年蔵書管理システムを市内全小学校に、翌4年には全中学校に導入した。読書指導員(学校司書)の配置は平成7年度から。11年度までには全小・中学校で、読書指導員の配置、図書流通システムのオンライン化、ネット接続、学習用PC、FAX電話、コピー機の設置、学校図書館図書検索システム等環境整備が完了。前後して10年度に文部省(当時)の「学校図書館情報化・活性化推進モデル地域事業」の地域指定を受け、学校図書館活用の取組が市内で一気に加速した。

コンクール審査を教員研修の場に

学び方ガイド1 学び方ガイド2
「学び方ガイド 小学生版」。図書館の使い方をはじめ、電子メールの利用方法、フィールドワークやまとめ方など項目ごとに解説。中学生版もある

現在、学校図書館を活用した学びを全教員が指導するための支援体制も整っている。

調べ学習に役立つのが、平成14年度初版の市独自で作成した「学び方ガイド」。児童生徒が主体的に学ぶための学習スキルを系統的・段階的にまとめており、教員の指導書としても活用できる。全ての学校図書館で30~40冊常備され、1クラス全員で利用できる。

学校図書館支援センターも特徴あるスタッフ構成。総合教育センターからは前沢所長をはじめ3名、教育委員会学校教育課から1名、専任スタッフ1名の計5名で、各組織とスムーズに連携する。

同支援センターは授業支援や、学校図書館の巡回、業務全般のヘルプデスクの役割を担うほか、各種研修会等も充実させ、読書教育の推進に力を注ぐ。

司書教諭の研修会には「袖ケ浦市図書館を使った調べる学習コンクール」の審査会も含まれる。主任審査員による評価や、教員同士の意見交換を通して、実際の作品を審査することが教員のスキルアップに繋がっている。読書指導員向けの研修会は年6回、一般の教員が参加できる「読書指導研修会」もある。

また児童生徒・保護者が対象の「なつやすみ調べ学習相談会」として相談できる場を設けている。

28~32年度の「第三次袖ケ浦市子ども読書活動推進計画」は、市内の未就学児、幼稚園・保育所、家庭や地域も視野に入れ、学校図書館の取組は重要な位置付けだ。27年度の全国学力・学習状況調査では「読書が好き」と答えた同市の小学校6年生は、県平均72・5%を上回る80・4%。本計画では、32年度までに小・中学生とも83%を数値目標としている。(袖ケ浦市・了)

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