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環境負荷の低減に貢献~省資源性やリサイクル性に優れた素材~発泡スチロール協会の取組

2026年2月23日

食品の保冷ボックスや家電製品を買った際の緩衝材、住宅の断熱材としてなど、身近に活用されている発泡スチロール(EPS)。省資源性や保温(保冷)性、高い再資源率といった特長についての正しい情報を周知するため、発泡スチロール協会(JEPSA)では生徒向けの環境学習プログラムやイベントなどを通じて理解の普及を図っているほか、再資源化など有効利用率の向上に取り組んでいる。

素材の98%が空気~実験や動画で体験する

JEPSAでは発泡スチロール(EPS)の特性や有効利用率についての基本的な事項として、省資源な素材であること、保温性・緩衝性にすぐれている点、リサイクルし有効利用率の向上への取組といった、正しい情報への理解促進に取り組んでいる。

児童生徒に向けては、環境学習プログラムの実施や、エコプロなどイベントへの出展など通じて発信している。

特に省資源性について、EPSは98%が空気でできていることはあまり知られていない。石油から作られた直径1㍉程度の小さな粒である原料ビーズ(ポリスチレン)を空気で50倍に膨らませて製品化しているのが特徴だ。

このことはJEPSAで実施している環境学習プログラムなどで行っている実験や動画で分かりやすく紹介される。原料ビーズを熱湯に入れる(=熱を加える)ことで大きく膨らむようすは、児童生徒が理解しやすいことに加え、興味を持つきっかけにもなっている。

環境学習プログラムでは、中高生が教育旅行の一環として、グループで同協会を訪問し、講義や実験などで学ぶ

緩衝材のLCIに注目~ダンボールとの比較

また脱プラスチックの流れから緩衝材としての段ボールに注目が集まっている中、JEPSAでは段ボール古紙利用80%、使用済みEPS有効利用率92.4%を反映させ、同じ緩衝性能(EPS1㎏と段ボール約4㎏)で比較、「消費エネルギー」「CO2排出量」を分析すると、EPSの方が少ない結果になった。JEPSAではこうしたLCI(ライフサイクルインベントリ…原料採取から製造、使用、破棄までの環境負荷)の観点から、EPSの優れた特性への理解促進にも力を入れる。

「エコプロ」では、パフォーマンスやブース内のクイズや実験などを児童生徒が体験できる

環境学習プログラムで中・高校生を受け入れ

2025年度、JEPSAではJAPAN PACK(10月・東京)、エコプロ(12月・東京)、全国各地で行われている環境展、また東京・秋葉原にある同協会事務所内で開催している環境学習、全国にある会員企業各社が実施している工場見学や環境学習、スポーツエンターテインメントゲーム「STACKING BOX」など、多くのイベントを開催。発泡スチロールの特性の理解の普及に取り組んだ。

STACKING BOXはEPSの軽量性を活かしたゲームで、魚箱を積み上げたり運んだりするゲーム。イベント会場などで子供から大人までチャレンジすることで、EPSの特徴を楽しみながら体感できるのが魅力だ。2025年6月には東京・池袋のサンシャインシティでイベント「TOKYO CHALLENGE」を実施し注目を集めた。

なお同協会で実施している環境学習プログラムは、今年度中学校55校466人、高校15校155人、延べ621人の生徒が参加。生徒10人程度を1グループとして受け入れ、発泡スチロールの特性やリサイクルの重要性を講義や実験を通して学習する内容となっており、校外学習の場として例年好評だ。

環境学習プログラムでは特にEPSのリサイクルについて紹介している。2024年度の使用済みEPSの再利用率は94.2%と高い水準で推移している。その内訳は、新たなプラスチック製品に生まれ変わるマテリアルリサイクルが52.1%、発電などに利用されるエネルギー・リカバリー率が42.1%。今後もより高い水準を目指していく。

■教育プログラムの申込や動画・資料などは以下のサイトで

STACKING BOX特設サイト=https://www.jepsa.jp/

STACKING BOXは、関東各地の小中高等学校で学校キャラバンを行った

「シロクマキャンペーン」や助成事業を実施

このほかにも、EPSは断熱性・耐久性・加工のし易さといったさまざまな優れた特性によって環境負荷を減らすことができる。その訴求とリサイクルの促進に向け、JEPSAでは他にも多角的な展開を行っている。

地球温暖化の影響で絶滅が危惧されているホッキョクグマを応援する「シロクマキャンペーン」は、2008年の洞爺湖サミットをきっかけにスタートして以来、18年継続している。全国の動物園・水族館で飼育されているホッキョクグマへ、新鮮な魚を発泡スチロール容器に入れてプレゼントする企画で、EPSの保冷性・断熱性を発揮するもの。2025年度は全国15施設へ実施し、地球温暖化防止と、EPSの特性を訴求している。

また有効利用率の向上に向けて、使用済みEPSの減容設備(体積を圧縮し小さくする設備)の設置を推進するため、最も使用済み容器が集まる卸売市場や全国の会員企業に対し、費用助成を実施。さらにその対象を家電量販店や大規模小売店等にも拡大しつつある。

海洋プラスチックごみ対策にも積極的に取り組んでいる。最近では広島県漁連の発泡スチロール製使用済みフロートの処理設備への費用助成を行い、2025年6月から稼働を開始した。これは2022年に同漁連がフロート回収実証テストを実施した際に、JEPSAが減容器の貸出などで協力するなどしていた経緯がある。

県内の各漁協から使用済みフロートを回収し、燃料ペレットへ加工・再資源化することで、使用済みフロートの有効利用と海洋ごみの発生防止に貢献することが期待されている。

 

教育家庭新聞 教育マルチメディア 2026年2月16日号掲載

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