
松本俊彦/著
合同出版
四六判 136頁
1650円
薬物依存症の臨床現場では、10代の患者が急増している。乱用する薬物の大多数は市販薬だが、市販薬の販売を制限しても何の解決にもつながらない。あらゆる薬物問題は「その薬物を使う人が『どうしようもないつらい気持ち』を抱えていることが問題」なのだ。ならば子供たちは大人になぜなかなか相談できないのか。その背景や心理を丁寧に紐解いていく。
本書は子供たちの自殺の増加という衝撃的なファクトから取り上げる。特に中学生、高校生といった10代女性の自殺者総数の増加が危惧される。
リストカットはオーバードーズと密接な関係があり、その共通点と相違点を解説する。双方とも長期的には自殺の危険因子ではあるが、短期的には子供たちが「直ちに死ぬ」ことを一時的に延期している側面がある。急にやめることはかえって危険なのだ。
ではそうした子供に対峙した時、大人はどのようにふるまったら良いのだろうか。善悪を決めつけず子供たちの話に耳を傾け、信頼関係を築き、長期的な視野に立った支援について解説する。
教育家庭新聞 教育マルチメディア 2026年2月16日号掲載