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学校図書館

図書で思考体系を構築<日本学校図書館フォーラム>

2019年2月20日

日本学校図書館学会は「子供の学びを支援する学校図書館」をテーマに「平成30年度学校図書館フォーラム」を2月2日、都内で開催。秋田喜代美東京大学大学院教授の講演のほか、日本学校図書館学会研究会準備委員によりまとめられた「子供の学びを支援する学校図書館・中間まとめ」の概要やポイントが報告された。開催にあたり佐藤正志会長は「新しい学習指導要領では『主体的・対話的で深い学び』と『学び』という言葉が使われている。そこからは子供主体の授業、子供主体の学校教育にしていこうとする思いが伝わってくる。本学会もフォーラムなどを通じ、学びの構造を明らかにしたい」と語った。

安心できる場所で知識を獲得

第1部講演
東京大学大学院 秋田喜代美教授

「子供の学びと学校図書館」を演題に、①「これからに求められる学び」、②「第四次子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」、③「これからの学びを支える学校図書館」について語った。

「主体性」を持ち教員も共に学び続ける
秋田喜代美教授

秋田喜代美教授

①「これからに求められる学び」では、「子供が能動的・主体的に関わりながら深く学ぶ資質を育てなければならない。持っている知識を統合したり、未来を思い描くイマジネーションの力を『読む』行為を通して作っていく必要がある」と語る。

今の教員は子供の頃に教わらなかったことを教える必要があり、教わったことの再現だけでは、新たな学びに追いつかない。そのため教員も子供と共に学び続けていく。

必要とされる資質として、「新たな価値を生み出す力、責任ある行動を取る力、対立やジレンマを克服する力」を挙げる。その中心となるのが「主体性」だが、「主体性」は生徒だけでなく教員も持つ必要がある。

②「第四次子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画」は平成30年4月に文部科学省がまとめた、おおむね5年間(2018~2022年度)にわたる子供の読書活動推進に関する基本方針と具体的方策を明らかにしたもの。その中では子供の発達に即して、読書習慣を積み上げていくことがポイントとなる。

「中高生の場合、子供司書や読書リーダーの育成など、生徒が主体となって読書に関わるきっかけを大人が用意することが活動計画で問われている」と語る。

文部科学省では、子供の読書の推進計画の取組状況について各自治体への調査を実施。「読書に関するボランティア等の育成」や「家庭における読書の推進」では自治体によって格差が生じている。各学校と国をつなぐ自治体との連携が求められる。小学校から中学校、中学校から高校へ移る時、子供の読書量は減少する。環境が変わる中1や高1の時点で読書を促すようにすることも大事だ。

学校によって格差 本に触れる機会増やす

③「これからの学びを支える学校図書館」でまず取り上げたのは「子供が読書好きかどうか、学校によって格差が生じている点」。読書推進体制が学校によって大きくバラつきがあることが原因だ。

中・高校では2割程度の生徒しか学校図書館を利用していない。教室や廊下にも本を置くなど、子供が本に触れる機会を増やすことが重要だ。

「学校図書館を子供の目線から見た時、大事なのは安心できる場所であること。そして、夢中になれる場所であること。そうした場所が与えられて、初めて知識の獲得につながる」と述べた。

報告
「子供の学びを支援する学校図書館・中間まとめ」

平成30年10月に作成された「子供の学びを支援する学校図書館・中間まとめ」について、同会の高岡浩二顧問、小川哲男名誉会長、佐藤正志会長、吉冨芳正副会長の4氏より報告が行われた。

課題は理論の構築や実践モデル開発など
佐藤正志会長

佐藤正志会長

佐藤会長は「子供の学びの構造を明らかにし、学校図書館が果たすべき役割を示す」と研究主旨を語る。新学習指導要領のキーワードと学校図書館との関係について論議を重ねてきた。

「学校図書館をめぐる現状と課題」については「学校図書館の積極的・効果的な利活用を折り込んだ学習理論の構築や実践モデルの開発」など8個の課題が挙げられた。

吉冨副会長によると「学校図書館の教育活動に利活用する計画の作成とカリキュラム・マネジメントの作成」ではPDCAサイクルにより教育活動の質を向上させることが課題とされる。

報告で「思考体系」を説明する高岡浩二顧問

報告で「思考体系」を説明する高岡浩二顧問

「新学習指導要領の理念の実現と学校図書館」について、高岡顧問から思考体系の形成を軸にした教育が提案された。

中間まとめでは、子供が自己形成を行う上で身に付けた資質・能力は思考を通して構築されることから「思考体系」と称している。思考体系の形成に役立つように、各教科のどの単元で教科書以外の教材や学習材が必要であるか明確にする。それらの教材を提供することは学校図書館の重要な役割となる。

「思考体系の構成としての学習と図書館資料の活用」について小川名誉会長は、思考体系の構成を考慮し、授業で図書館資料を活用する具体例を紹介した。

まず学習前に既有の思考体系を明確にする。次に図書館資料を活用し、子供の思考体系を、どのレベルまで引き上げるか、水準を明確にする。その後、指導計画を作成し、図書館資料を活用した授業を進める。そして子供の学習活動の道筋や結果をもとに、学習後の思考体系を見極める。最後に学習前と学習後の思考体系を分析し、質の高い学習につなげる。

最終報告書は今秋に発表される予定。

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2019年2月18日号掲載

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