宮城県多賀城市は、広報支援を行うシプードと連携協定を締結し、企業や大学、地域と一体となって教育を支える「教育共創モデル」の構築を開始した。市内における不登校児童生徒数の増加など複雑化する教育課題に対し、学校や行政の枠組みを超え、社会全体で子供たちの学びを支援していく。

(左から)多賀城市の深谷晃祐市長、鈴木学副市長、市岡良庸教育長、シプード代表取締役舩木真由美氏、同 舩木芳雄氏
多賀城市は「子供まん中、挑み続ける多賀城の教育」を掲げ、既存の常識にとらわれない改革を進めている。具体的には、複数教員で学年全体を見守る宮城県内初の「チーム担任制」をはじめ、児童生徒が自律的に学ぶ「単元内自由進度学習」、興味関心を起点に学びを深める探究学習「博士ちゃんになろう」、正解のない問いについて対話する「P4C(子供のための哲学)」、そして最先端のデジタル機器を備えた「STEAM-Lab」を活用したSTEAM教育という「5つの教育イノベーション」を展開している。
さらに、AI型デジタルドリルの全校導入やGoogleと連携した生成AI(Gemini)の活用研修など、教育DXも加速。最先端の技術を取り入れながら、教員が子供と向き合う時間を創出している。
市では、学校教育だけでは得られない実践的な学びの機会を創出するため、新たな人材育成プロジェクト「JUMP OVER」を始動する。思考力・人間力・実践力の育成を重視し、企業や大学などの外部パートナーと連携。地域課題解決や先端技術活用などの分野で、子供たちが実社会の大人と出会い、自らの可能性を広げる場を提供する。
今回の協定により、市はシプード社のノウハウを活用してこれら先進的な取り組みを全国へ発信。教育改革に共感するパートナー企業を企業版ふるさと納税などで広く募り、組織的な教員の授業改善支援にもつなげていく方針だ。
想定する共創テーマは、教育DXや生成AIの活用、STEAM教育、キャリア教育、探究学習、地域課題解決、不登校支援、郷土教育、国際教育など。教育関連企業に限らず、テクノロジー、ものづくり、観光、金融、食、スポーツ、文化、地域づくりなど、さまざまな分野の企業・団体との連携を想定している。