「学びの機会を協創する学校事務」-いざ!子どもたちの道を弘げる学校へ!-をテーマに、第58回全国公立小中学校事務研究大会(佐賀大会)が、7月30・31日に現地とオンラインで開催される。
多様化・複雑化する課題のなか、一人ひとりに応じた学びの機会を保障するためには、地域や関係機関との連携・協働が不可欠だ。本大会では、学校内外の資源をマネジメントする事務職員の在り方と、共同学校事務室の今後の姿を追究する。前田雄仁会長に、全事研の取組と本大会のポイントを聞いた。

全国公立小中学校事務職員研究会 前田雄仁会長
全国の事務職員のレベルアップを目標に策定した「ブルーバードプランから今後の研究会活動のアクティビティコンパス(羅針盤)」の活動の一つに「アドバイザリーボードの設置」があります。
事務職員を取り巻く有識者とともに協議し、ご示唆をいただく機会としており、ここで一昨年度から取り組んできたものが『事務職員の人材育成指標モデル』の作成です。本モデルを、本大会の総会で報告します。
人材育成指標は人事権をもつ都道府県が作成するものではありますが、策定状況にはばらつきもあります。また、事務職員の専門性を広く周知することは、専門性の育成と発揮の土台にもなります。そこで、全事研として一定の方向性を示すためにモデル案の作成に至りました。
既に人材育成指標を策定している都道府県にはさらにバージョンアップを図っていただき、未整備の場合はこれを参考に、より適切に事務職員を活かしていただくことを期待しており、本取組についての後押しを各方面にお願いしているところです。
人材育成指標は、作成して終わりではありません。それに基づいた研修や制度の構築・充実が求められます。
その一つに共同学校事務室の定数改善があります。今年4月から、統括事務長(複数の共同学校事務室を束ね、事務職員組織全体をマネジメントする新たな上位職)が定数化されました。加配ではなく定数化されたことは、共同学校事務室の機能強化や事務職員のキャリアパス形成につながる貴重な一歩です。3年計画で該当する全共同学校事務室に配置される予定です。
年度途中からの実施も可能ですので、確実な設置を期待しているところです。本会では今後も積極的な事例の収集に努め、事務職員の専門性の発揮が学校業務改善に有効であることを示し、さらなる「+1」を目指します。
まもなく共同学校事務室のモデル実践事例に新たな事例が追加されると聞いており、教育委員会や学校管理職の皆さまにも、ぜひご注目いただきたいと考えています。
また、大学や大学院における学校事務職員に関する講座開設を含め、人材育成やキャリアパス形成に向けた仕組み作りを他団体とも協働しながら進めているところです。
玖珠町・梶原教育長が語る学びの多様化学校 堀野学習基盤審議官による行政説明
学びの多様化学校(旧・不登校特例校)の設置拡大が進んでおり、文部科学省からは将来的に300校規模を目指す方針が示されています。玖珠町における学びの多様化学校(くす若草小中学校)の開校にご尽力された梶原敏明教育長がシンポジウムに登壇します。
学びの多様化学校の重要性と、実際にどのような学びが行われているのかについてご報告いただく予定です。
文部科学省からは、学習基盤審議官・堀野晶三氏による行政説明を予定しています。学習基盤審議官は、教育DXおよび学習基盤整備を統括する役職です。
事務職員が教職員の業務改善に貢献できる方法は多数あります。全国の事務職員には、専門性を発揮する良い機会と捉え、共同学校事務室の充実、そして学校内外の資源をマネジメントする視点をさらに深めてほしいと考えています。
▼大会詳細・申込=https://sajiken.jp/zenjiken2026saga/
教育家庭新聞 教育マルチメディア 2026年6月22日号掲載