
クォン・ヒョクト/作
友常満利/日本語版監修
なかやまよしゆき/訳
玉川大学出版部
254㎜×220㎜ 32頁
2420円
モンシロチョウが産んだ100個の卵から、チョウになれるのは何匹だろうか。まずは卵から幼虫になれるのか。無事産まれた幼虫は76匹。幼虫は葉っぱを食べ、脱皮を繰り返して大きくなり、やがてさなぎになって羽化するが、その過程で雨にうたれたり、他の生き物に食べられたり、寄生されたりして、生き残る数はどんどん減っていく。私たちが目にする、ひらひらと可憐に飛ぶモンシロチョウは、厳しい道のりを経てチョウになったのだ。
生き物たちが卵や幼虫を食べたり寄生するのは自分たちが生きるため。モンシロチョウの視点と、捕食側の視点の両方を描く。美しい絵とユーモラスな生き物たちの言葉によって、卵や幼虫が他の生き物の餌となることで、自然の生態系を支える大切な存在であることが伝わってくる。
巻末には「モンシロチョウの一生をかんさつしてみよう」として、植木鉢に植物を植え(お勧めは茎と葉柄が長いケール)、卵を採ってきてチョウになるまでの、飼育や観察のポイントを紹介している。
教育家庭新聞 教育マルチメディア 2026年6月22日号掲載