アルサーガパートナーズは、教育現場における生成AIの活用実態に関する調査結果をまとめた。利用が許可されている環境では約7割の子供が生成AIを活用しており、教員の約6割が子供の創造性や思考力にポジティブな変化を実感していることが分かった。しかしその裏で、半数を超える教員が子供の「思考停止」を懸念している実態も浮き彫りになった。

調査によると、学校側から公式に生成AIの利用が「許可されている」環境にある子供のうち、実に69.8%がすでにAIを活用していることが判明した。

さらに、AI活用による子供の「創造性」や「思考力」の変化について、「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した教員は合わせて58.5%にのぼった。前年の調査で学習効率の向上を実感した割合(22.3%)から2.5倍以上に急増しており、教員の答えを待たずに自ら調べる「主体性」や、苦手な作文に楽しく取り組むといった「表現力・スキルの底上げ」など、多様な質的成果が報告されている。
一方で、生成AIの利便性がもたらすリスクも顕在化している。生成AIによって子供が「思考停止」していると感じるかという設問に対し、55.3%の教員が「そう思う」と回答した。

使いこなせていない要素として「AIの回答が正しいか確認せず、そのまま信じ込んでいる」(56.9%)が最多となり、検索エンジンのように使って「丸投げ」の状態になっている子供が少なくない。

子供へのAI活用の促し方について、現在の指導スタイルに最も近いものを尋ねたところ、「作業の効率化:下書きや要約などの道具として使わせる」(35.0%)、「思考の深掘り:相談相手や壁打ちとして使わせる」(29.3%)、「生徒にお任せ:特に使い方は指示していない」(22.8%)など、教員の指導スタイルによって大きく分かれる結果となった。

指導スタイル別の分析では、AIを「思考の深掘り(相談相手や壁打ち)」として高度に活用させようとする教員ほど、子供の思考停止を懸念する割合が66.7%と最も高かった。これは、子供自らが対話を深めるプロセスを重視する熱心な教員ほど、安易にAIに頼り切ってしまう危うさにいち早く気づき、葛藤している現場のリアルを物語っている。単にツールを提供するだけでなく、いかに批判的思考や探究心を育むかという本質的な指導法の確立が次なる課題となりそうだ。

<調査概要>
調査手法:インターネットによるアンケート調査
実施時期:2026年4月30日~5月7日
調査対象者:全国の教職員
回答数 328人