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学校施設

学校給食は食育の教材【第50回】グリンピースのさやむき

2019年4月22日
連載

食材が作文や算数の素材にも
「体験」と「観察」は貴重な食歴

さやとグリンピースをスケッチ

さやとグリンピースをスケッチ

今年度の本連載は、季節の食育活動を紹介するとともに、活動にまつわる児童の感想やつぶやき・声なども取り上げていきます。皆さんが活動に取り組むうえでのヒントになれば幸いです。

さて4~5月の代表的な食育活動といえば「グリンピースのさやむき」。これは、家庭では体験することが少なくなった生活体験を、生活科の時間との連携で行っていた活動の一つです。

実施計画は食育年間計画に組み込み、年度当初に1・2学年の担任と打ち合わせをします。実施日は、4月の献立立案時に八百屋さんと相談して、納入時期を把握したうえで決めます。

「グリンピースごはん」当日の1校時に活動を設定する必要があります。給食室ともよく打ち合わせを行い、何時までにむき終わればよいかの目安を立てます。

算数で学んだ方法で豆を数える

算数で学んだ方法で豆を数える

教室で児童がさやむき(豆とり)をするのですが、せっかくの機会なので、よく観察して絵を描いたり、豆の数を数えたり、体験した感想を書いたりできるよう、ゆとりを持たせるようにしました。担任の裁量により算数の「数の数え方」そのままを、豆数えに生かしたクラスもありました。

当日は、むき方や観察の仕方などを担任と分担して指導しますが、事前指導の有無を検討して、資料などを用意すると喜ばれます。

本活動のポイントは、その食品に親しんでもらい、興味関心を引き出すこと。給食づくりの一端に参加することで、偏食是正につなげることなどです。見るだけではなく触れるなどの「体験」と「観察」は、貴重な食歴となるでしょう。

グリンピースは苦手な食べものの一つと答える子供も多いですが、こういった体験活動を取り入れることで、少しずつですが苦手克服に繋がっているように思います。

〈食育活動〉今回の実施ポイント
  • 生活科との連携で、家庭での機会が少なくなった生活体験を補完
  • 実施時期は担任、納入する青果店と事前の入念な打ち合わせを
  • ゆとりを持った指導で、食品への興味・関心を引き出す
  • 給食づくりに参加することで、苦手意識や偏食の改善につなげる
〈児童の感想~ワークシートから〉
  • 「やるまえかたくて おわりにやわらかい、もういちどやりたい」(原文ママ)=小学校1年生
  • 「たのしかったよ。おもしろかったよ。ざらざらしてたよ」=小学校1年生
  • 「かわのなかに グリンピースがいっぱいあったのが びっくりしました」=小学校1年生
〈給食室前設置の「おたよりポスト」から〉
  • 「いつもおいしい給食ありがとうございます。
    まっちゃゼリーがとてもおいしいです。またおいしい給食まってます」=小学校3年生
  • 「いつもおりょうりじょうずですね。きゅうしょくいつもいつもたのしみでたまらないぐらいです。おりょうりありがとうございます」=小学校2年生
  • 「ぼくはキッチンセカドラ(給食室のこと)のつくる給食が好きです。頑張ってください」=小学校5年生

 


大留光子=昭和53年より東京都内4区を経て平成21年度に栄養教諭として江戸川区に勤務。25年3月退職。現在は、順天堂大学、武蔵野栄養専門学校講師の他、学校給食Web「おkayu(https://www.okayu.biz/)」のディレクターを務める。

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2019年4月22日号掲載



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