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教育ICT

文教OS搭載タブレットPC「MousePro」を1人1台で活用する

2019年3月4日

小学校算数でプログラミング
柏市立手賀東小学校 千葉県

佐和伸明校長

佐和伸明校長

明治6年3月に開校した柏市立手賀東小学校(佐和伸明校長・千葉県)は柏市内全域から児童が通う柏市小規模特認校だ。現在、全校生徒は51人。豊かな自然と地域の特性を生かす様々な体験活動、情報活用能力の育成や外国語活動などに幅広く取り組み、これから求められる新しい教育に挑戦している。1月より、同校では文教OS搭載のタブレットPC「MousePro―P116A―EDU」(マウスコンピューター)17台の活用を開始した。1学年最大数が5年生の15人であることから、教員用含めて1人1台で活用できる台数だ。2月1日、佐和校長は5年生で「正多角形のかき方を考えよう」に取り組む際、プログラミングを取り入れた授業を行った。タブレットPCは1人1台で活用。同校では体育館を含めて全教室に無線APを整備しており、校内のどこからでもインターネットに接続することができる。

落としても壊れない安心感

1人1台の学習者用PCがあるとプログラミング学習に取り組みやすい

1人1台の学習者用PCがあるとプログラミング学習に取り組みやすい

児童は前時までに、正五角形、正六角形、正八角形を、定規を使って描く方法を学んでいる。佐和校長が「正百角形はこの方法で描けそう?」と聞くと首をかしげる児童たち。この日はScratch2・0のオフライン版を活用し、「プログラミングで正多角形を描く」内容だ。

「まずはやさしいところからやってみよう」と、正方形をプログラミング。一辺を描く命令は「ペンを下す、130歩動かす、1秒待つ、ペンを上げる」までが一区切りだ。この一連の流れは既に教材として配布済みで、児童は「回す角度」に90度と入れたり、4回繰り返して正解していたりと、それぞれのペースで進んでいる。授業支援システムの機能で、全児童の画面は電子黒板で同時に全員が確認できる。

「できている人でも違うやり方をしている人がいるね」と佐和校長はプロジェクター画面を切り替えて、2種類のプログラミング内容を提示。

ペンタッチ機能もキーボードも活用する

ペンタッチ機能もキーボードも活用する

1つは「ペンを下ろす、130歩動かす、1秒待つ、ペンを上げる、90度回す」を4回繰り返しているもの。もう1つは「ペンを下す、130歩動かす、1秒待つ、ペンを上げる、90度回す」を「4回繰り返す」と命じているものだ。「正百角形を描くことを考えると、どちらがより良いやり方かな?」と、自分のプログラミングを見直すように促した。

次に挑戦するのが「正三角形」のプログラミングだ。「回す角度を何度にするのか」と聞くと児童は「60度」と答える。「ではまずそれでやってみよう」

児童はタブレットPCのペンを使って即座に入力。実行すると、正三角形とは異なる図形になる。「なんで?」というつぶやきが教室中に広がる。なぜ60度では正三角形ができないのか。そこで「60度回るとどの方向を向くのか」を、自分の身体を使いながら、特大定規などを使って体験し、120度回る必要があることに気付かせた。

次に正三角形、正方形、正五角形、正六角形それぞれの辺の数、回す角度、内角の大きさについて、既習事項を基に表にまとめた。

「この規則がわかれば正百角形もプログラミングできるよ」と声をかけると、何人かの児童が「辺の数」と「回す角度」を掛けると360度になることを発見。計算により「正百角形ならば回す角度は3・6度」であることを導き出して「正百角形のプログラミング」に挑戦して多くの児童が成功。プログラミングで「繰り返し」の指示をすれば辺の数が多い正多角形も描けることを確認できた。

日常的な活用に最適

佐和校長は「本校の自然環境を生かした教育に取り組んでおり、市内全域からの見学者も多い。ICT環境にも力を入れ、次世代に求められる力の育成に取り組んでいる。教科の中で取り組むプログラミングは、新学習指導要領を想定したもの。教員にとっては英語以上に未体験。再現性の高い例を具体的に示すことで、次年度の取組を円滑に進める」と語る。

「MousePro―P116A―EDU」(以下「P116A―EDU」)については、「何より机の上から落としても壊れない頑丈さが良い。壊れるのが心配で鍵をかけた部屋にしまいこむ、という状態は避けたい。多少落としても大丈夫、という安心感があれば、普通教室での活用も進みやすい」と評価。

その分重量は増えるが、子供の小さな机でもずれにくく安心感をもって活用できる。

図書室にはタブレットPCとキーボードが整備されており、学校図書館指導員が常駐していることから、児童はいつでも自由に活用できる。しかし教室に持ち運んで使う際はキーボードを運ぶことができず「タブレットのみ」のため、普通教室でPCを活用する際には、キーボードを活用できる着脱式ではないタブレットPCがほしいと考えていた。「プログラミングをする際にはキーボードが必須。キーボードがないとちょっとした入力にも時間がかかってしまう。着脱式は経年劣化が心配」と話す。

「P116A―EDU」では搭載カメラが「イン」「アウト」両方が活用できる点もメリットだ。互いを撮影し合うなどカメラを使うシーンは多い。

運用面でも工夫。教員用タブレットの画面はミラーリング機能でプロジェクター画面に提示している。カバーを閉めるとスリープになる初期設定も変え、エンターキーを押すだけでログイン画面になるようにしてすぐに活用できるようにした。「デジタルドリルの活用も予定しており、1人1台で活用したいシーンは多い。2人に1台のほうが、助け合いが生まれやすく授業もスムーズに進みやすいが、1人1台のメリットは、1人ひとりの考え方やつまずきがはっきりわかること。使い分けできる環境が望ましい」と語る。

学力向上のエビデンスを示す

学力向上の成果を示すことができるよう、R―PDCAサイクル(※)を意識。「この問題がどれだけできるようになったのか」について、タブレットPCを使うことで毎時間データとして蓄積する考えで、現在準備中だ。デジタルドリルは既に準備を終えており、次の課題は学校サーバ容量の調整になる。児童用タブレットPCが1人1台で活用できると、できることが増え、データ量も増えるが、現状の学校用サーバは、1人1台活用のデータ蓄積を見越していないことから、今後の課題であると話した。(※)R―PDCA=Research(実態調査・診断)Plan(企画立案)Do(実践)Check(成果・結果評価)Action(改善策実施)

ICTクラブでプログラミング
加藤学園暁秀初等学校 静岡県

昭和47年、日本初のオープンスクールとして開校した加藤学園暁秀初等学校(加藤正秀校長・静岡県)では、開校時より「21世紀に生きる力」の育成を目指し、英語教育やコンピュータ教育、課題解決学習に取り組んでいる。90年代には「コンピュータで思考力を鍛える」アメリカのPC教育に刺激を得、図書室にPCを設置してプログラミング言語「ロゴライター」の学習を週1回ペースで始めた。PC室の壁にはロゴライターのコーディングがデザインされているなど、プログラミング教育の歴史は長い。同校のICTクラブでは、今年度から「二足歩行のロボットプログラミング」に挑戦しており、各種大会にも初挑戦ながら見事な成果を上げているという。ICTクラブでは12月から文教OS搭載のタブレットPC(LTE対応)「MousePro―P116AL―EDU」(マウスコンピューター)を活用している。同クラブを指導する中原悟教諭は「プログラミング学習を進めたい児童にとって頑丈でコンパクトなこと、キーボードがあることは必須」と語る。

大会出場にキーボード必須

現在同校には様々なPCがある。図書室の一部に設置したPC室には30台のデスクトップPC。90年代からスタートした同校のプログラミング学習を支えてきたスペースだ。それに加えてタブレット端末(iPad)を3年間かけて1人1台分約300台を整備。今年度からは、全学年全クラスが1人1台で活用できる。宿題も課題の提出もタブレット端末を持ち帰って行うことを目指してLTE端末とし、G Suite for EducationやOffice365などのクラウドも積極的に活用を進める方針だ。様々な教科で個人研究を推奨しているため「クラウド型ストレージは、いくらあっても不足する」という。

高学年からロボットプログラミング
指導の中原悟教諭とICTクラブのメンバー

指導の中原悟教諭とICTクラブのメンバー

小学校1年生から週1時間行うコンピュータの時間はPC室で、各教科ではタブレット端末を活用。さらに4~6年生は1人1台のタブレット端末環境でロボットプログラミングに取り組んでいる。しかし、学年が進むにつれ、ビジュアルプログラミングを使った画面タッチでできるプログラミング学習に物足りなさを感じ始めていた。

中原教諭が担当する同校のICTクラブでは、ロボット大会などに挑戦。授業では6年で「歩行ロボットプログラミング」に取り組んでいることから、クラブでは一歩先の目標として「二足歩行のロボットプログラミング」に取り組んでいる。

クラブではノートPCを主に活用。キーボードがないと、プログラミングのちょっとした修正や検証に時間がかかるためだ。特に大会ではその場で素早くプログラムを微調整することが求められる。キーボードがないと対応できない。

ICTクラブのメンバーは今夏、URC(小・中学生のための国際ロボット競技会)の地区予選を勝ち抜き、2チームが全国大会に出場。一部のメンバーはWRO、MakeXの全国大会にも出場した。いずれの大会も参加者の多くは地域のプログラミング教室だ。そんななか、学校のクラブが予選で好成績を収め、どんなチームなのかと周囲に人が集まってきたという。中原教諭は「他チームのプログラミング教室では週1~2日の活動や土日の活動で、数年かけて出場しているようだった。ICTクラブは週1回45分程度の活動時間だが、PCを活用した授業が根付いていること、課題に挑戦して試行錯誤する授業が多いこともあり、4か月程度で準備して好成績を得ることができた」と語る。ロボットプログラミングに関する大会で成果を上げることで、取組の成果を校内外に周知することにもつながっている。

ハンドル格納で持ち運びやすい

しかし、現在活用しているノートPCは機種も古く重たいこともあり、大会に初参加してみて改めて、移動しやすく使い勝手の良いPCが必要であると感じたという。「2in1タイプの『MousePro―P116AL―EDU』(以下、P116AL―EDU)は、360度回転するキーボードを実装している点、小ぶりでコンパクトだが丈夫で落としても壊れにくい点、長時間バッテリー駆動であり低価格帯であるなどニーズを満たしている」と考え、活用を開始。

「P116AL―EDU」にシリコン素材の「ハンドル」が格納されていることを発見したクラブのメンバーは、「大会のときにこれがあれば良かった」と、その持ち運びやすさに感動していたという。出場した児童は新幹線で移動したが、大荷物で大変だったそうだ。本機種はハンドルで支えながら片手でPCを持ち、利き手でキーボードを操作することもできるので、大会出場時にも迅速に対応できそうだ。

「ビジュアルプログラミングはスタートしやすく全員で取り組みやすい点がメリットで、それをフォローする端末としてタブレット端末は適しているが、その先に進みたい子供にとっては、物足りないことがわかった。キーボードがあり、コンパクトな設計の『P116AL―EDU』は、大会を目指す児童にもプログラミング学習を先に進めたい児童にも必須であると感じる。コンパクトで動きも速く大変便利」と語る。

ICTクラブでは6年生が二足歩行のプログラミングに挑戦中だ。取材した2月6日は「一歩目」がほぼ完成しており、「二歩目」のバランスのとり方を試行錯誤中で、一週間後にはオリジナルモデルで二足歩行に成功したという報告が届いた。

プログラミングの検証がすぐにできる
二足歩行ロボットの“二歩目”をプログラミング

二足歩行ロボットの“二歩目”をプログラミング

2月からは、ICTクラブのメンバーではない児童1名も同クラブに参加。授業で四足歩行のロボットプログラミングをする中、他の児童よりも早く課題を解決して二足歩行のプログラミングに挑戦しており、ICTクラブの取組を見て、自分も「P116AL―EDU」を使いたいと求めてきたからだ。

その理由について児童は「タブレット端末だと、修正プログラムがすぐに反映されなかったり、みんなが使用している場合つながりにくかったりするが、『P116AL―EDU』だとUSBケーブルで接続して修正をすぐにテストできる。スピードも速く安定している。画面タッチ操作もできるので、ノートPCよりもさらに便利」と話す。「即ロボットの動きを検証」できるか否かの使い勝手が大きく異なるようだ。

二足歩行のプログラミングを通して人の骨格や重心など歩行動作分析の学習にもつながっていく。同校は、医師や研究者の家庭も多く医学部への進学者が多い。医療や研究現場とロボット活用は切り離せない関係にある。

ロボット義足の第一人者である遠藤謙氏は同学園初等学校の卒業生でもあり、遠藤氏の「技術の力で『障がい』をなくしたい」は道徳の教科書(光文書院)にも掲載されている。中原教諭は「AIやロボットを適切に活用できる力の育成は必須。日本のトッププログラマーや世界的な研究者になれるような人材の育成を目指していきたい。そして、プログラミングで、自分たちの生活や世の中の問題をより良く改善できる力を育成したい」と語る。ICTクラブではドローンや新しいロボット機材の活用も予定しており「P116A―EDU」を今後も積極的に活用していきたい考えだ。

教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2019年3月4日号掲載

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